白黒ハッキリつけましょう 14
「この世を創造せし太陽の神、名はソル。聖女の名において、その大いなる力を我に貸し与えたまえ__」
目を閉じ、集中するイーリス。
すると、イーリスの周りに渦状の風が吹き始めた。
『っ!まずいっ!』
「え?どうしたのですか?」
イーリスが詠唱を始めたと思えば、急にルナが騒ぎだす。
『あれはダメだ!今すぐ止めろ!』
「なんですか?別にそんなに焦らなくても_」
『あの魔法は全方位に無差別に浄化の光を放つ魔法だ!今すぐ止めないと、妾たちはともかく他の者は死ぬぞ!』
「え__」
「全てを焦がす浄化の光よ、この地に降り注ぎて我が敵を討ち滅ぼせ!」
そのとき、イーリスを中心に徐々に魔力が集まりだす。
この魔法は自身の魔力だけでなく、空気中に存在する魔力も己の力として使える特別なものらしい。
魔力が集まり大きくなってくると、ゴゴゴと音を出しながら少しずつ地面が揺れ出す。
『くっ!もう間に合わん!今すぐ代われ!』
「え、ちょっ__」
私のまぶたがギュッと固く閉じる。
そして、カッと目を見開いたときには、目の白い部分が全て真っ黒に染まっていた。
「降臨せよ!【神の閃光】!」
その瞬間、イーリスの後ろに黄金の髪に黄金の瞳をした、端麗な顔の男が現れた。
真っ白のローブを身にまとい、腰に黄金の糸で編み込れた紐が結ばれていて、空からは後光が差している。
「な、なんだ?あれ?」
「綺麗……」
それを見た観客たちは、その神々しさに思わず感嘆の声を上げた。
その神々しさをまとった男は、右手を空に掲げる。
すると、イーリスを中心に円状に真っ白な輝きが広がっていった。
それに触れた瓦礫や地面は、触れたそばから粉々にされ塵となって消えていく。
「うわぁ!なんだ!?」
「に、逃げろ!当たればただではすまないぞ!」
その光景を目の当たりにして、周りにいた観客たちも慌てて逃げ出す。
しかし、パニックになっていて上手く避難が進まない。
「このままでは巻き込まれる!まずは抑える!」
妾は両手を胸の前で合わせる。
すると、広がっていた光が何か見えない力に阻まれるように、途中から広がるのが止まった。
「ぐぐぐっ…!」
なんとか光の進行を食い止められている状態だ。
額から脂汗が吹き出る。
「め、メアリー嬢?」
「メアリー嬢が、これを止めてくれているのか?」
避難してる最中の生徒たちが、こちらを見て疑問の声を上げる。




