# 第三話 ## 「魔王城バーベキュー大会!」
# 第三話
## 「魔王城バーベキュー大会!」
一週間後――。
ユウトは魔王城の前に立っていた。
巨大な城。
威圧感抜群。
普通の人なら震え上がる場所だ。
だが。
今日は違った。
城の前には大きな看板。
そこには――
**『第一回 魔王城バーベキュー大会』**
と書かれていた。
「帰りたい……」
ユウトは本気で思った。
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「勇者様ー!」
ルナが駆け寄ってくる。
今日は珍しく私服だった。
白いワンピース。
麦わら帽子。
完全に休日の少女である。
「似合う?」
「うん」
「やったー!」
ルナはご機嫌だった。
その様子を見たリリナたちが慌てる。
「勇者様!私も見てください!」
「こちらもです!」
「どうでしょう?」
「評価お願いします♡」
ユウトは五人分の感想を言わされることになった。
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城の裏庭。
そこには巨大な会場が作られていた。
魔族たちが肉を焼いている。
楽しそうだった。
全然魔王城らしくない。
すると。
エプロン姿の魔王が現れた。
「来たか!」
「魔王様!?」
「今日は最高級ドラゴン肉だ!」
「そんなのあるんですか!?」
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魔王は満面の笑みだった。
どう見ても世界征服を考える顔ではない。
ただのバーベキュー好きのおじさんだった。
「この日のために三か月準備した!」
「気合い入りすぎでは?」
「祭りだからな!」
何の祭りなのかは誰も知らない。
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そして。
事件は突然起きた。
グレイが空を見上げた。
「む?」
皆も空を見る。
そこには巨大な飛行船があった。
王国の紋章。
「あれは……」
ユウトが呟く。
王国軍だった。
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飛行船から人影が飛び降りる。
ドォォォン!!
着地したのは金髪の少女。
十七歳くらい。
赤いマント。
青い瞳。
凛々しい美少女だった。
「やっと見つけた!」
少女はユウトを指差す。
「あなたが勇者ユウトね!」
「そうだけど……」
「私は王国騎士団団長の娘!」
「アリアです!」
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その瞬間。
ヒロインたちの目が細くなる。
嫌な予感。
とても嫌な予感。
そして予感は当たる。
アリアは堂々と言った。
「あなたに決闘を申し込みます!」
「え?」
「もし私が勝ったら!」
全員が息を呑む。
アリアは叫んだ。
「私と付き合いなさい!」
「増えたぁぁぁぁ!!」
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リリナが立ち上がる。
「誰よこの子!」
エリスも怒る。
「新規参戦ですか!」
ルナも叫ぶ。
「六人目!?」
ミレアは頭を抱えた。
クロエはメモ帳に何か書いている。
『恋愛戦争参加者+1』
と。
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魔王は肉を焼きながら言った。
「賑やかになったな」
「他人事ですね!?」
ユウトは叫ぶ。
だが。
誰も聞いていなかった。
全員アリアを睨んでいる。
こうして――
勇者争奪戦は、
さらに激化することになった。
## 次回予告
**第四話「六人目のヒロイン、参戦!」**
アリアVS悪役ヒロイン軍団!
まさかの決闘大会開催!?
そしてユウトに人生最大の選択が迫る!
「俺、バーベキューしに来ただけなんだけど!?」
恋も戦いも大混戦!




