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スペースコロニーのぼくら(仮)  作者: たいじゅ@音森の館
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お仕事見学 「スペースコロニーができるまで」その8

「おおおお!すげぇえ!」


「かっこいい!」


「デケェ!」


口々に驚きをあげる生徒たち。


スクリーンには巨大な航宙船が群れをなして飛んでいく様子が映し出されている。

スペースコロニー建造に関わる資材や機材を運ぶ大型の輸送航宙船である。


管理委員会直属の船で、一般の宇宙港に泊まることはほとんどない。

そんな見る機会自体少ない船がこれだけ群れを成して飛んでいくのは壮観の一言であり、男子たちのテンションが上がるのも致し方がないと言える。



「皆さんに最初に渡したパンフレットのリンク先に、これらの船の説明と3DモデルのダウンロードURLもありますよ。」


資材課長の言葉にますます興奮MAXな男子。


「もう、ほんっと子供なんだから」


笑い飛ばす女子との温度感の差もMAXで、互いにそれぞれ違う意味で盛り上がっていく生徒たち。



「ねぇ、やっぱり男の子ってああいうの見ると興奮するものなの?」


「うーん、僕はそれほどでもないけど、でもやっぱりこういう機械ってかっこいいなとは思うよ。」


「ふーん、そうなんだ、やっぱり男の子なんだね。」


リズとそういうやりとりをしてスクリーンに視線を戻すと、輸送航宙船が途中でいくつかのグループに別れて異なる方向へ進んでいくところだった。




しばらくしてそのうちの一団がとある宙域で停止した。


いくつかの航宙船からロボットが次々と出てくると、ひときわ大きな船の周りへ集まっていく。

カメラは、その内の一台のロボットの各部をクローズアップして映し出し出していく。

無骨ではあるが目的のためだけに無駄を極力削ぎ落とした作りにシンプルなカラーリング、筐体の各所に施されたマーキングの数々。

それらについたキズやカスレが長年使用されて使い込まれてきたことを物語っている。


ロボットたちは規則正しく列を成して大きな輸送用航宙船へ向かっていく。

航宙船のハッチが開き、ロボットたちは順番に中へ入っていくと次々と資材を載せて外へ飛び出していく様子が映っていた。

ロボット達は一箇所に集まり、積載量いっぱいの枠とパイプなどの資材を下ろし、何やら組み立てを始めた。

6本あるアームを器用に動かしてそれぞれ資材の保持、固定と使い分けている。

時折反動で自分の筐体が動くのを防ぐためにスラスタを小まめに噴かしているのが見える。

カメラをひいていくと、同じような作業があちこちで行われていた。

あちこちで瞬くスラスタの光が、まるで夜空を舞う一面の蛍火みたいで思わずうっとりしてしまう。


この作業は通常数週間から数ヶ月の間続くため、さすがにそこは早送りされていた。


やがて、枠だけで作られた大きな物体が現れた。

輸送用の航宙船と比較してもとてつもない大きさであることがよくわかる。

その枠組みに次々とパネルを取り付けて固定していくロボット達。


出来上がったのは、大きな多面体の物体である。




「これはスペースコロニーの各筐体を作るための作業場となるものです。」


「え、意外!てっきりすぐ部品運んでスペースコロニーを作り始めるものだと思ってた。」


「なんかめんどいことやるんですね。」


槙野園女子の説明に異口同音に予想外の作業があることに驚く生徒たち。


巨大な建造物であるスペースコロニーをいきなり作り上げることは難しいため、まずはこの中でいくつかに分けて筐体を作り、設置する宙域で組み立てるということらしい。


わざわざこの中で作業を行う大きな理由は、デブリ対策にある。


この時代、宇宙には無数のデブリがそこかしこにあり、その中にはとんでもない速度で移動しているものもある。

そんなものが建造中のスペースコロニーにぶつかったりしたら大惨事になってしまい、計画自体が中止になりかねない。

スペースコロニーの建設が終わるまでの数年から数十年もの間、次々飛んでくるデブリに耐えるために各部のパネルは防弾装甲にも等しい技術がいくつも組み合わせて作られており、損傷がひどい場合はすぐ交換できる様になっている。

また、作業の工程で出てくる廃材などで新たなデブリが宇宙に撒き散らされるのを防ぐ意味合いもある。

宇宙空間で工事などを行う場合はデブリ対策をまず行うことが常識となっており、それをいかに効率よく行えるかが工事に関わる各業者の評価基準の一つにもなっているくらいだ。

そしてその他の付帯機器を取り付けてようやく、本番であるスペースコロニーの建設作業となるのである。



妄想ベースなので物理原則やその道の詳しい人たちから見ると、んなわけねーじゃん!ってツッコみたくなる部分がメチャクチャ多いと思います。

楽しけりゃいいってノリなのであまり考証せず書いてますけど、そーじゃなくてこーだ!って指摘は歓迎です。

ストーリーや世界観さえ破綻しなければ、さりげなく取り入れてしれっと書き直してるかもしれません。


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