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スペースコロニーのぼくら(仮)  作者: たいじゅ@音森の館
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お仕事見学 「スペースコロニーができるまで」その6

どくんどくん、どくんどくん、どくんどくん、どくんどくん。


鼓動と共に、汗が額を流れ落ちる。


チキチキチキチキ、カチッ、カチッ、カチッ

チチチチチチチチチ、ピピピピピピピ

ココォー、ココォー


様々な機器が動作する音がコクピット内に静かに響いている。


コンソールに手を伸ばし、素早くコマンドを打ち込む。


ピピッっと電子音が鳴り演算結果が表示される。



よし、まだ大丈夫だ。


燃料は十分足りる。


残弾も十分にある。


機体にダメージはない。


まだいける、まだ やれる!


僕はスロットルレバー押し込んで機体を加速させた。




無限に広がる漆黒の海に散りばめられた星たちが輝く中、僕は最新の航宙船を駆って疾走していた。



目の前を必死に逃げるテロリストの乗る航宙船を追いかけているのだ。




飛んでくるスペースデブリや小惑星を巧みな操船で躱し、テロリストの航宙船に肉薄していく。


距離が縮むに従ってテロリストの航宙船のエンジンが吐く炎が肉眼でもよく見えてくる。


テロリストの航宙船はギュンッと旋回すると、僕の乗る航宙船にズダダダダ!と攻撃を仕掛けてきた。


宇宙なので音なんかしないはずなんどけど、でもそんか感じで激しい射撃音が船に伝わってきたんだ。


僕は咄嗟に操縦桿を引いて左に捻り、その攻撃を躱す。


そのまま宙返りをする様にしてさらに右に旋回し、テロリストの航宙船の左側へ回り込む。


距離と互いの相対速度を考え、少し先表示されたにマーカーに照準を合わせてトリガーを引きしぼる。


閃光と共にブラスターが連射されテロリストの航宙船の船体に真っ赤な弾痕を刻み込む。


数瞬の後、機体が炎に包まれていく。


残るは一機!




ビーーーーー!


ロックオンされたことを示すアラートが鳴り響く。


レーダーに目をやると、まっすぐに向かってくるミサイルが映っていた。


スラスタを噴かし、機体をミサイルに正対させる。

スロットルを押し込んで一気に加速させる。


ビーーーーっと一続きになっていたアラートがビーービーービーービーー、ビービー・・・・ピピピピピと次第に短い間隔に変わっていく。



向かってくるミサイルは三発!



三発のうち一番近いミサイル一つにブラスターを叩き込み破壊すると、残り二発の間をフルスロットルですり抜ける。


背後で爆発するミサイル。


その向こうから向かってくるテロリストの最後の一機。


まさか真っ向から受かってくるとは思わなかったのか、慌てて回避しようと右に行き左に行き明らかにパニックになっている。


すれ違った後にテロリストの航宙船が右に旋回するのを確認した僕は、機体の向きを左斜めに変えるとそのまま慣性に任せて横滑りさせつつ、ゆっくりとスロットルとスラストを調整してテロリストの航宙船の軌道の先へ向かう様機体の向きを微調整していく。


テロリストの航宙船の速度、進行方向と、自機の動きの未来予測線が一つに繋がる。



ここだ!墜ちろぉお!



ブラスターの鮮やかな火線が、漆黒の宇宙を引き裂く様に伸びていく。


まるで小さな太陽が現れたかの様に真っ赤な炎に包まれて爆散していくテロリストの航宙船。



「宇宙の平和は僕が守る!」





そう叫んでガッツポーズをした途端、頭を誰かに叩かれた。







え、なに?だれ?


え?え?



おかしいな、航宙船には僕しか乗ってないはずなのに・・・・・。






僕がそっと隣を見ると、すぐ目の前にリズの顔があった。



「うわわ!? リ、リズ?」



上ずった声でアタフタする僕の唇に指を当てると、自分の唇にも指を当てて、静かにっとジェスチャーで合図してくる。


そーっと周りを見渡すと、まだみんなムービーを見てる最中だった。


「よだれ、よだれ」


と呆れた様にリズに言われて慌てて口元を拭う僕。


でも、よだれはでていなかった。


「冗談よ」


そう囁いて、声を殺してコロコロ笑うリズ。


可愛いけど、許せん!

と、リズのホッペをムニッとひっぱる僕。


「ごめん、ごめん」


そう言いながら笑い続けるリズの顔が可愛すぎてしばらくジャレていたら、担任に睨まれてしまった。

あぶない、あぶない。



どうやら、僕が居眠りしている間にムービーはドナルドナントカって人のシーンは終わって、地球から次々移民してくる人たちの場面になっていた。



オレグやジェームズ達を中心に、その移民してきた人たちが協力しあってスペースコロニーの第1号機を完成させ、その後新たな移民を受け入れつつスペースコロニーを次々建造していく。


オレグやジェームズが集まり団結した国際宇宙ステーションを元に新たなスペースコロニーを建造し、その落成式においてオレグや各国の宇宙ステーションのスタッフ、移民してきた人の中から選ばれた人達を中心にスペースコロニー管理委員会が設立された。

そして宇宙で暮らす人々の数が10万人に達したことの発表と共に、宇宙暦の開始を宣言した。



そういったことからこのスペースコロニーがスペースコロニー管理委員会の拠点とされ、全てのスペースコロニーの中心、そしてスペースコロニー社会の第一歩という意味を込めて誰となく「セントラル・ワン」と呼ぶようになり、やがて正式な呼称となった。



以後、地球からの移民と、スペースコロニーで生まれた新世代を中心に人々はスペースコロニー社会の規模を広げ続け、今日に至っている。

それがムービーの内容だった。




僕が居眠りしているときに国家間の宇宙戦争の場面もあったそうで、僕があんな夢見たのはそのせいなのかな?




ムービーが終わると休憩時間になったのでリズやカズヤ達とカフェテラスに移り、軽く軽食を取りながら、時間を潰すことにした。

あちこちでムービーの感想などを話題にあれやこれや話が盛り上がっている。


そうこうしている内に時間になり、広報員がみんなに部屋に戻る様声をかけていた。


次はいよいよスペースコロニー建造までの説明が始まる。


僕はワクワクしながらリズの手を引いて視聴覚室へ戻っていった。


妄想ベースなので物理原則やその道の詳しい人たちから見ると、んなわけねーじゃん!ってツッコみたくなる部分がメチャクチャ多いと思います。

楽しけりゃいいってノリなのであまり考証せず書いてますけど、そーじゃなくてこーだ!って指摘は歓迎です。

ストーリーや世界観さえ破綻しなければ、さりげなく取り入れてしれっと書き直してるかもしれませんw


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