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スペースコロニーのぼくら(仮)  作者: たいじゅ@音森の館
18/25

お仕事見学 「スペースコロニーができるまで」その3

スペースコロニー管理員会の本部建物にある視聴覚室で地球とスペースコロニー社会の歴史を振り返るムービーを見ている僕たち。

こういうテーマのムービーなら、学校の社会と生活の授業でも何度も見たことがあったんだけど、それは3分くらいの短なものでさらにあちこち数行の文字だけで表現して終わりという部分も多いものだった。

しかし、ここで上映されているムービーはそういう部分も含めて映像化されていた上に、映像のクォリティが桁違いだった。

普段は集中力が途切れがちな僕らも食い入る様に見入っていた。



資源を得る新たな場所として、桁違いの埋蔵量をほこる小惑星群を発見した人類。

最初は小まめにシャトルなどで資源を持ち帰っていたが、原石のまま持ち帰る為運用コストに見合わないことがほとんどだった。

しかしだからといってほぼ資源の残っていない地球では先がない。

なんとしても小惑星群から資源を得なくてはならなかった。


挿絵(By みてみん)




大国のいくつかは宇宙ステーションを建設し、採掘した原石を運び込んで精製加工し、それを地球に運び込むことでより大量の資源を輸送できる様発展させていった。

それに伴いステーションはより大型化し、数も徐々に増えていった。

その原動力は他国よりもより多く獲得したい!というものだった。


挿絵(By みてみん)




やがてその競争は互いの足の引っ張り合いになり、そして互いに相手の邪魔を行うことまでする様に過激になっていった。

それが武力を用いるところまで進むのにさほど時間はかからなかった。




最初は地上からのミサイル攻撃だった。


しかし、引力を振り切ってさらに衛星軌道上のステーションまでミサイルを打ち込んでも、元々地球での戦争でミサイルの打ち合いを散々やり尽くして培った迎撃装置で防がれてしまっていた。



次に行われたのは宇宙船からの攻撃だったが、元々輸送を目的として作られた宇宙船に武装を追加しただ程度のため、中途半端に終わった。


そこで宇宙ステーションで戦闘用の宇宙船を建造し武装を施し攻撃を行う様になっていった。

こうして各国は宇宙戦闘に勝利すべく必死に軍備を増強し続けていった。

ありったけのリソースを投じ続けて。



莫大な金と資源を投入し宇宙における軍備を増強する中、各国の政府はなかなか思う様な戦果が上がってこないことに苛立ちを感じ始めていた。

ミサイルの打ち合いを主とした宇宙での戦闘はなかなか当たらず互いにミサイルを撃ち尽くすか、燃料がギリギリになるかで引き上げざるを得ないだけで、撃墜に成功した例はかなり少ないのが現状だったから。

それでも宇宙にある資源は諦め難い。

相手国が手を引いたら自分たちも手を引こう、いつしか各国は互いにそう思いつつ相手の出方を伺いながら終わりのない戦争というチキンレースを続けていく様になっていった。



軍事というのは金食い虫である。

それ自体が直接何かを生産することはない。

あるとしたら戦争のために生み出された技術が民間に転用された時に初めて、つまに間接的にようやく生産的活動に結びつくだけだ。

消費するだけの行為、それが戦争である。


戦争を続けていく中各国は試合に資金不足に陥り始めた。

それでもまだチキンレースを降りることはできない。

そのためになんとか資金をひねり出さなくてはならない。

こういう時その手段として目を向けられるのは常に一般市民の生活が犠牲になることはこれまでの歴史が証明している。

そして今回も人類はその例に倣うことになった。


なにかと理由をこじつけて福祉を打ち切り、医療は軍事関係を最優先とし、税率を上げ、市民の所有すものを取り上げ、無償の労働奉仕を強いた。

やがて食うにも困る日々が続き、体力のない老人や子供が倒れ、死ぬものもで始めた。

人々は必死で戦争をやめて国民の生活のための内政に目を向ける様何度も何度も声をあげた。

しかし、人々の怨嗟の声も、欲に目の眩んだ政府には届かなかった。


度重なる人々のデモ更新などの反対行動が増え、政府がこれを武力で押さえつけようとする例が増えていき人々と政府の関係が悪化していくと、軍の中から離反しクーデター側へ寝返る者も続出して人々と政府との戦いは泥沼と化していった。

こうして自分たちを顧みない政府への苛立ちは人々の理性を打ち砕き、世界各国でクーデターが起き始め、人類は地上における最悪の騒乱の世界を迎えたのである。



こうなると宇宙での軍事力強化どころではない。


本来守るべき市民へ向けた銃口が火を噴くたびに辺りが血で染まっていった。

某国の赤い広場は文字通り血で赤く染まり、屍がそこかしこを埋めている。

いつ終わるともしれない内戦は人々を狂気の闇へと引きずり込み、空を見上げることさえ忘れさせてしまった。


この空のさらに向こう側に人類のために働き、戦っている人がいるという事実までもを。



今後の更新は、主に朝の7時を基本にマイペースでやっていきます。


妄想ベースなので物理原則やその道の詳しい人たちから見ると、んなわけねーじゃん!ってツッコみたくなる部分がメチャクチャ多いと思います。

楽しけりゃいいってノリなのであまり考証せず書いてますけど、そーじゃなくてこーだ!って指摘は歓迎です。

ストーリーや世界観さえ破綻しなければ、さりげなく取り入れてしれっと書き直してるかもしれませんw

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