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贖罪  作者: 北村 達也
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贖罪80

「そしてお待ちかね、最後の4つ目だ。お前の彼女は病気で死んじゃいない。俺がそう仕向けたんだ!」


 これが言いたくてずっとウズウズしていたマリスは、やっとスッキリして気分が爽快だった。


「お前が…彼女を…?」


「そうだ。おかしいと思わなかったか?突然病気になっただろう?

あれは俺のパートナーのカリトールの仕業だ。

オレはお前らみたいな愛を謳う男女を主なターゲットにしてる悪魔でな。

幸福の絶頂から絶望へと突き落すことが俺の楽しみなのさ。

申請を出して、許可が下りれば登録済の死神が命を奪うというのが本来のやり方だ。

ただ自然に任せて女が死ぬのを待つなんて悠長なことはしてられない。

ちなみに男を残すのは、男の方が恋愛を引きずりやすいからさ。

10年前になるが、オレはこの地獄の貧民街で食うに困ってるというはぐれ死神の話を聞きつけ、

そいつを訪ねた。ひどい暮らしをしててな、

俺が契約を取ったら5%を報酬として渡すと言ったら喜んで応じてくれたよ。

筆記試験で評価が悪くて死神の選考試験に落ちたが、実技試験はバッチリで、

死ぬような病気にさせることはできたから、それで充分だった。

登録していない、はぐれ死神だったから足もつかない。

本当の死神を使ったらすぐにバレるからな。カリトールは俺のパートナーとして暗躍してくれたよ。

あいつとタッグを組むことによって、そしてある悪魔からのアドバイスを生かすことによって、

俺は契約をバンバン取った。昔話が長くなったが、

とにかくオレは今回もあいつに頼んでお前の恋人に仕掛けてもらった。

死ぬ間際の人間には死神が見えることがあって、女の父親が死ぬときには見られてしまったと焦ってたよ。

その辺りがあいつの抜けてるところだ。正式な死神として認められなかったのもの無理はない。

とにかく、父親が変なことを言う前にあいつは鎌を振り下ろした。瀕死のやつにやれば即死だ。

あの女はそのことをお前に告げなかっただろう?まあ言ってもどうにもならなかったからな。

あいつはお前の女めがけて鎌を一振り。そしてお前の女は間もなく死んだ。

お前の彼女に対する愛は相当なもんだ。存在することはないと思ってた真実の愛というものを見せてくれた。

感謝してるよ!以上がお前に伝える4つのことだ!」

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