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1125話 甘〜い蜘蛛の糸


〜メグミside〜




 男尊女卑思想を拗らせたプライドだけは高いクソ神共が、アスタリア先輩の<信念のダンジョン>攻略をこれだけ早く諦めるなんて……どうして?


「ルノーブル先輩。<信念のダンジョン>って鬼畜要塞ではありますけど、時間をかけて不眠と不快感でジワジワ追い詰めるタイプの監獄ですよね?」


 にも関わらず、なぜ僕が気絶していた程度の時間でドロップアウト続出しているのだろう?



「そりゃあ、アスタリアが上手いこと"釣った"からね〜。追い詰めたところに甘い糸を垂らして、逃げ道(笑)を用意してあげたのさ」


「あぁ、そういうパターンか」



 ルノーブル先輩によると……フロア攻略の必須アイテムである「脆くて壊れやすいガラスの鍵」に気付いた後も、神々の足の引っ張り合いは続き……


 <信念のダンジョン>は、逃げ場のないバトルロイヤル会場と化したらしい。



 当然そんな状況下で、根性の入っていない甘ちゃん神が生き残れるわけもなく、他者を出し抜き単身進もうとしたら見つかってボッコボコに。


 かと言って縮こまっていると、永遠に先へ進めないだけでなく「寝れない・気が休まらない」の地獄沼にハマり、心身衰弱してしまう。



 そんななかアスタリア先輩は、タイミングを見計らって神々の中に"自身の札分身"を紛れさせ、ある偽情報をバラ撒いた。


 いわく……実はメグミは「表で活動するピエロ」でしかなく、実権は「裏にいる実力者のパトロン」が握っている……というもの。


 もちろん嘘なんだけど、どうも神々にとってはこの話……ガチに聞こえるみたい。






「お前はまだ若いだろう? その若さで上級神になれたという事実を、奴等は本音では受け入れたくないのさ。自分の神生を否定された気分になるからな」


「年功序列意識的なやつですね。何万年も生きている神様からしたら、そりゃあそうだと思います」



 勝ち馬に乗りたいから本音は言わないけど、彼等の潜在意識の中に"そういう気持ち"があるのは理解している。


 というか……実力逆転しちゃってもフラットに接してくれる、<農民>同盟の先輩達の方が異常なのだ!


 普通はギクシャクするし、表面上は仲良くしても心のどこかにシコリが残るのは当たり前。



「そんな中、"メグミはピエロで本物は裏にいる"と言われたら……どうなると思う?」


「もしかして、その"裏にいる実力者"とやらを探しに行きました? ピエロの試験なんか受けても意味ないって、啖呵を切って」


「あぁ。見事にそうなったよ」



 埒が明かない状況にイライラして集中力を削がれ、アスタリア先輩による工作を見抜けなかった受験者達は……


 裏の実力者(笑)の存在を知るや否や受験辞退を宣言し、<信念のダンジョン>とアスタリア先輩をボロクソ言って、去っていったらしい。


 そして一神が動けは、あとは雪崩れのように皆が続き……我慢の限界を超えていた神々は、軒並み"自らの意思で"受験資格を捨てたそうだ。



「因みになんですけど、その"裏の実力者"って何処にいるんでしょう? 僕はその存在を認知していないんですけど」


「さぁ? 俺にも分からん。奴等の夢の中にでもいるんじゃないか?」






 つまりアスタリア先輩に捨て台詞を吐き、<信念のダンジョン>から逃げ出した連中は、今頃「妄想の中にしか存在しない実力者(笑)」を探し……


 アテもなく、無限に広がる地獄空間を彷徨っていると。



「たしか彼等は、元いた派閥もそんな感じで捨ててきちゃったんですよね? これから先、どうするつもりなのか?」


「分からないが、探し疲れて戻ってきてもコチラは"試験を辞退したのは貴方ですよね?"で逃げ切れる。問題ないさ」


「ですね」



 僕達の目的は、不合格が確定した要らない神材にどう逆恨みされる事なく帰っていただくか……なのだ。


 自分の意思で捨て台詞を吐き出ていった其奴等が、アテもなく彷徨い野垂れ死のうが、戻る場所のないホームレス神になろうが知ったこっちゃない!



「どうぜなら、全員仲良く出ていってくれたら良かったのに」


「それは無利だよ。少し頭が回る奴なら、ライバルが減って需給バランスが崩れる試験会場に残った方が得……と分かるから。黙ってバカを見送ったんだ」



「ハァ〜。存在しない神様を求めて出ていった連中が、ゼロ。残った連中は、わずかに受かるかも? って程度なので、大差ないですけどね〜」


「がははははっ! 確かにそうだ。アナウンスで不合格を告げてもらえるか、終わりなき"黒幕探し"をするかの違いしかない」



 とはいえ、アスタリア先輩らしい"振い落とし"……見事です!


 信念もなく楽な方へ流れる連中を、"自らの意思で"戻る権利すら捨てて去らせた手法、ぜひ<恵のダンジョン>でも取り入れさせてください!!


 ウチの鬼畜仕様と悪魔合体させて、より悍ましいダンジョンに仕上げてみせます!

読んでくださり、ありがとうございます!


この小説を読んで面白いと思ってくれた、そこの貴方(≧∀≦)

モチベーションUPの為の燃料……ブクマ・評価・感想・レビュー、待ってます!!

作者はお豆腐メンタルなので、燃料に引火させるのはやめてね(・Д・)

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― 新着の感想 ―
メグミに上司が居ようと居まいと試験会場はメグミ(配下のアスタリア<信念のダンジョン>)だから、合格するにはメグミの合格基準も満たす必要あるんだよな。 そこから逃げたわけで、合格できるはずがないんだが・…
まあ、一部は本当なんだよなぁ。実力差自体は逆転してるけど農民同盟の先輩方にはいまだに頭が上がらないし、搦手の工作やアドバイザーとしては現在進行形でメチャクチャお世話になってるし。そういう意味じゃ農民同…
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