1120話 オタつく彼氏
申し訳ございません。
寝過ごして、投稿が遅れましたm(_ _)m
次回話は、通常どおり4月27日中に投稿いたします。
〜メグミside〜
サーシャが試験官として一生懸命働く姿は健気で美しかったし、この面接では実技試験という名の"手合わせ"もある、と僕だって理解していた。
だけど……無理、サーシャが怪我するのなんて見ていられない!!
「お前、ちょっとは落ち着け!」
「だってぇ〜!!」
「だってじゃねぇ!!!!」
マサルは「殺意持っている相手いないし、平気だ」とか言うけどさ〜、手足はパンパンに腫れあがり、顔にだって幾つも傷がついている。
「あんなもん、魔法で速攻治る程度だろう。後遺症が残る訳でもねぇし、何の問題もない」
「ある! 今すぐ神級回復魔法を飛ばして、サーシャを痛みから救わないと! というか、試験自体を中止して……」
<−−− バシッ! −−−>
「アホか、テメェは!」
「だってさぁ〜〜〜〜!!!!」
傷自体は大したことない……そんなこと、回復魔法の使い手である僕が一番分かっている。
でも……理解していても心配なものは心配だし、今すぐ飛び出していって安全な場所へ避難させたくなるのが、彼氏ってものじゃん!
「いや、何方かというと今のサーシャちゃんには"多少痛い"方がいいだろう。痛みから解放されると、今度こそ眠気で意識吹き飛ぶぞ」
「じゃあ寝かせて、僕が代わりに試験官やる!」
「だから落ち着け! おぃコラ、マジで行こうとするな!!」
彼女達と一緒に勇者パーティーを組み戦っていた、マサルには分からないよぉ〜!!
サーシャが紙で指を切るのは、僕にとって「自分が鉄球直撃で内臓ミンチになる」のと同じくらい辛いし、「殺し合いじゃないからOK」とはならないの!
「あぁ〜。だからこれまで先輩達、サーシャを裏方に回していたんだな。表に出すとメグミがポンコツ化して、まったく使いものにならなくなるから」
マサル、事実だけど酷い!
男である僕やお前……カルマ、スティーブが消耗するのとは訳が違うんだよ!
出来ることなら、サーシャには安全な桐箱の中に入っていてほしい。
もちろんそれは自由を阻害するからダメだし、彼女には美しい花畑が似合うから、安全なところで幸せに動き回ってくれるのは嬉しいけどさぁ〜!
「ダメだ、こりゃあ……。そもそも実際に殴られているのは"紙分身"で、命に関わるほどのダメージは"直接的な形では"リンクさせねぇ。大丈夫だっつーの!」
「そういう問題じゃない! いや、分かっているよ? アスタリア先輩は、サーシャに実践経験を積ませたくて機会を用意したってことくらい」
だけどそれなら、ウチの眷属達が相手すれば良かったのでは?
<ガッツ>や<キアイ><コンジョウ>は怪しいけど、<ヒッキー>のような内向派ならまず致命傷を与えたりはしないし。
「論外。それなら俺が直接手合わせするわ。お前のDNAを受け継いだ眷属達が、サーシャちゃんと手合わせしたところで、傷一つ付けられねぇだろう」
「うぅぅうぅ〜〜〜〜〜〜〜〜っ!!!!」
「もはやマトモな言語すら喋れなくなったか。少し寝ておけ、安全かどうかは俺が見ておいてやるから」
寝られるわけないでしょう!?
彼女が物理的ダメージを負って痛々しい傷跡を抱えている状況で、「見たくないから爆睡」とか……どんなサイコパスだよ!?
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『という訳で、話にならないから締め落とした。後からギャンギャン吠えてくると思うんで、その時はフォローよろしく』
『は〜い! メグミ君の介護、お疲れさまです。大変だったでしょう? マサル君も無理しないで休んでね〜』
『おぅ! 上級神の頑丈野郎を絞め落とすのでガッツリ体力使ったから、メグミの財布から金抜いて焼肉弁当でも買うよ。最高級の霜降り焼肉!』
『あははははっ! いいなぁ〜。私の分も買っておいて〜』
『了解!』
オタついたのは彼氏のメグミだけであり……サーシャ自身は、「戦闘を維持できるか?」「パフォーマンスに影響は?」としか考えていなかったため……
神様ネットワークでマサルからの緊急報告を受け、彼氏のあまりの過保護っぷりに笑ってしまった。
と同時に……孤独感に包まれていた心が、ピンクラッピングされて温かくなり、活力が戻ったのも事実である。
彼女にとって「オロオロ心配する彼氏」は、側にいられると邪魔だけど遠くにいてくれる分には嬉しい、"心の拠り所"だからである。
『ちなみに、まだ戦えるよな?』
『もちろん! 眠気はあるけど、こんな程度で挫けていたら<農民><小鬼>同盟の恥晒しだし、最後までやり切るよ!!』
疲労と眠気が極限まできたところで、マサルから思わぬ形でメッセージをもらい、彼氏の愛情玉を注入されたサーシャは……気持ちが復活した。
「(まだやれる! 絶対に負けない! 最後までやり切って、オタつくメグミ君に勇姿を見せてやる!)」
その彼氏は、暴走しかけた結果マサルに締め落とされて気絶したので、サーシャの活躍をこれ以上リアルタイムで見ることはないが……それでいいのだ。
サーシャにとってメグミは、存在そのものが元気玉であり心の支えなのだから。
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作者はお豆腐メンタルなので、燃料に引火させるのはやめてね(・Д・)






