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1110話 外道ならではの解法


〜モンティートside〜




「始まったな。この選抜試験のキモは、"ライバルとの協力"。アイテムボックスもマジックバッグも使えない状況で、あの大荷物を運ぶには協力するしかない」


「"髪はダメ"と言っただけで、ヒゲやスネ毛は特に禁止していないから、その穴をかい潜るって手法もあるけどな〜。正攻法でいくなら、一番楽なのは腸だろう」



 そうそう、ナーティーが言ったとおり僕は「何処とは言わないけど、ライバルの部位を100メートル分持ってきて〜。あっ、髪は厳禁ね!」と言っただけ。


 つまり奴等が勝手に空気を読んで体毛を除外しただけで、本来それはOKなのだ。



 もっとも……準備ナシでいきなり始まった潰し合いにおいて、後出しジャンケンされかねない「禁止事項スレスレの行為」は、やらない方がいい……


 という奴等の選択も、間違いではないが。



「となると、安全パイかつ一番楽な選択は"弱い奴から腸をほじくり出して、ライバルと協力しバケツリレー"になるんだけど……無理だよね」


「あぁ、そんな事できるわけながい! 誰がゴールに近い位置でバケツを持つかで、合格者が変わりかねない状況だからな。手を組むなど論外だ」



 うん。


 ゴール付近で、協力相手がバケツリレーで運んでくれた腸を確保した神は、其奴等を裏切りブツを持って自分だけゴールするだろう。


 それが裏切りと搾取の中で生きてきた奴等にとっての、最適解だから。



 そんな連中が、今さら「仲間と協力」なんて青臭いこと言えるわけないし……同じ理由で、ライバルを信用してゴール付近に荷物を置くこともできない。


 つまり協力すれば簡単に突破できる試験を、自らヘルモードにし自分一人の力でこなすハメになる。






 と思ったが、神の中にも知恵がまわる者がいた。


『ヌルヌルして持ち運びにくいうえ、体積がデカイのが問題なんだろう? だったら、風魔法<ドライ>で干物にしちまえばいいだけじゃねぇか!』


『なるほど。それなら、単独でも100メートル分の腸を運ぶことができる!!』



『いや、それよりもっと効率的な方法があるぞ。生産者をゴール直前の場所まで連れていき、そこで腸をほじればいいんだ。わざわざ此処でやる必要などない!』


『あっ、そういう事か! つまり試験官のキモ子共は、俺達の頭の柔軟さを見ようとしたんだな。さっさと、生産者を運んじまおうぜ! 善は急げだ!!』



「う〜ん、そうくるかぁ〜。たしかに、どこでブツを確保するかについては、ルールを敷かなかった。これは僕の設計ミスだね」


 合格者数や締切時間を明言しなかったおかげで、アイデアを思いついた連中は他者にバレぬようコッソリ動いており、悪知恵の連鎖は起きていないが……


 もしこの保険がなければ、皆がゴール付近で臓物をえぐり出す"楽勝ゲー"になるところだったよ。



「まぁ、"選抜"って意味ではいいんだろうけど。敗者は内臓ほじくり出されて"オンナノコを超越した抜け殻"になるか、腸ヌメヌメパラダイスで終わる」


 面接を受ける身であるにもかかわらず、試験官のアスタリアに下卑た劣情を抱いたエロガッパには、相応しい末路だ。



 そして、合格者も……


 対策の末にゴールした場所で待っているのは、モツ焼きやモツの煮込み料理を食べている、女装のオッサン二人。


 僕等用のモツ料理は、メグミ君の自販機で買った「市販の美味しいやつ」だけど、視覚情報的には最悪でエロ気分など吹き飛ぶはずだ。






「しかし、このスカート……もう少し何とかならんかったのか? こんなに短いなんて、実質"何も履いていない"ようなものだぞ!」


「まぁ本来は、下に見せパンを履くスカートらしいし? だけど試験官の僕等が実際に身につけておかないと、説得力がないでしょう? 女装強要の」


「そりゃあそうだが。ハァ〜」



 あの数の神にガッチガチの防護服を身に纏われると、僕達二人じゃ勝負にならないので、一次試験合格者には僕等の真似事をしてもらう。


 この部屋の隅にかけてある「あってないような布面積の女装服」を、先着順で着て二次試験に挑んでもらうのだ。



 最初の方にゴールした奴は、まだ辛うじて"隠れる"衣服を着られるが……中には女性用サイズのハイレグビキニもあるため、ギリギリゴールの奴は悲惨。


 サイズが小さいからパッツンパツンだし、男用のスペースも設けられていないため、「着る拷問」を受けながら二次試験に挑むハメになる。



「あっ、ナー子。第一陣がゴールしたわよ! 君達、呆然と突っ立っていないで早く服を選んじゃいな〜。その服、これからの制服で早い者勝ちだよ〜」


「正規合格者以外の者は、メグミ君に認められ"私服OK"と言われるまで、そこにある服が"制服"となる。受かっても"補欠合格の新入り"だもん。当然よね〜♪」



 実際はそんなルール存在しないが、「最悪の制服強要」はパワハラを通り越してイジメに近いし、この扱いなら自ら帰りたくなる奴も出るだろう。


『なっ、補欠合格だと!? どういう事だ!!!?』



「どういう事って……もう目ぼしい候補は引き抜いて、別枠で試験をしているのよ〜。つまり貴方達は、合格しても"ドベの補欠枠"」


「正規合格者じゃないから扱いもそれなりになるし、一目で分かる"相応しい格好"にしておくべきでしょう? じゃないと、区別がつかないもの〜」

読んでくださり、ありがとうございます!


この小説を読んで面白いと思ってくれた、そこの貴方(≧∀≦)

モチベーションUPの為の燃料……ブクマ・評価・感想・レビュー、待ってます!!

作者はお豆腐メンタルなので、燃料に引火させるのはやめてね(・Д・)

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― 新着の感想 ―
うーん、見事なまでに外道だけど、同時に一歩足りない考えの解法だな、うん。 必要なのは長さだけなんだから、取り出したブツをさらに細切りにして水増しすればより生贄確保のコストカットできるんだけどねぇ。 ま…
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