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1105話 思わぬ拾い者


〜メグミside〜




 ピリついているところに「うるさい格下」が入ってきて、暑苦しい奉仕を始める宣言などしたら、当然リンチ祭りになる……それは分かっていた。


 だけど、思いのほか"動いていない神"もいて驚いたよ。



「全員で、タコ殴りにすると思っていました。案外、冷静なタイプもいるんですね」


「まぁ増えに増えて、最終的な志願者が3000神を超えたからね。それだけの数がいれば、動かない神だって一定数はいるだろう」



 この事態を予測していたのか、モンティート先輩は落ち着きはらって、ルノーブル先輩とタコ焼きを食べ始めたけど……


 パワハラ上司しかいない上級神軍団を見た後だからか、価値観がバグっていて、僕は「全員イノシシみたいに突撃する」とばかり思っていたので驚いた。



「動かなかった奴全員が、優しさでそうした訳じゃねぇし。俺の予想だと、99%"面倒"か"面接の狙いを見破った"のどちらかだぞ」


「あー、さすがに脳筋ばかりじゃなかったか。でも、その人材は"当たり"だね。何方にしても、即沸騰からリンチをかますバカ神よりはマシだ」



「そうだな。特に"面接の狙いを見破った"奴なら、派閥入りさせてもいいんじゃねぇか? 中枢に置くのは信用ならねぇが、末端ならOKだろう?」


「うん。少なくとも、普段の仕事でやらかすリスクは他の神より低そうだね」



 マサルの言うとおり信用は一切できないが……末端で平和に細々と働いてもらうには、いい神材かもしれない。


 本命の「vsサーシャ戦」を見て、女性に対しても本性を露わにしないか確かめてからだけど、即切りするのは勿体ないと感じた。






「だけど空気が読めるなら、この状況で派閥入りの面接になんて来ないと思うんですけどね〜。先輩方はどう思います?」


「僕ならいかない。ただ動かなかった神材のパーソナルデータを見ると、来るしかなかった連中もいるね。これは、ちょっと予想外だったかも」



「派閥の中でも"遠くの位置"にいて、物理的に情報が届かなかった層だね。その辺りの連中は、僅かに届いた穴だらけの情報から判断せざるをえないから……」


「おもっくそ誤ったよね〜。だけど地頭自体は悪くなく、こういう場で動かないだけの理性は持ち合わせていた……と」



「悪くないよね〜。ところでモンティート、僕もタコ焼き食べたい。ルノーブルにばかりあげないでよ!」


「あぁ、どうぞ。マヨ多めがいいんだっけ? 青海苔も多めでカツオ節少なめ?」



「カツオ節は無しで!」


「了解!」



 途中から会話が「タコ焼きの話」に移ってしまったけど、モンティート先輩とナーティー先輩の指摘はおそらく正しい。


 改めて「動かなかった連中」のパーソナルデータを見ると、細かな情報を得られたとは思えない状況にいる者が、7割以上いた。



 おそらく彼等は、田舎の子が「都会はいいべ〜」「田舎は終わりだ」という曖昧な情報を鵜呑みにして、金すら持たずに身一つで状況するように……


 欠けまくった情報を頼りに、面接申し込みをしてしまったのだろう。



「(むしろ、よくその状況で申し込みできたな。僕だったら、怖くてスルーするか気付きもしないよ)」


 このパターンの神材は、悪くない。


 先輩達の言うとおり、末端でのんびり働いてもらう神材としては90点超えと言っていいだろう。






「折角の神材が"悪い価値観"に染まる前に、彼等の面接だけ始めちゃいます?」


「そうだね。ルノーブル! 悪いんだけど、彼等にだけ特別招待状出してよ〜。バレないように!」


「了解!」



 あるのか無いのか分からない味覚でタコ焼きを堪能し、食後の炭酸をキメていたルノーブル先輩は、モンティート先輩の指示を受け……


 存在感皆無な霊を「動かなかった神材」のところへ送り、気付かれぬよう彼等を部屋から退出させた。



 本来なら、格下であるルノーブル先輩が率いる霊くらい、簡単に見つけられるんだけど……


 脱落組はリンチ祭りに"お熱"で視野が狭まっており、後ろで起こっている「振り分け」に気付かなかったのだ。



「これであの部屋は、派閥入りNGがほぼ確定した神々とサンドバッグ魔王しかいない、真性の地獄空間になったね。蠱毒万歳!」


 とはいえ、この振り分けを通過した連中も"無条件で採用"していいかと問われると、そうとも言えない。



 なんたって、「お上りさん」に紛れて中級神<エース>のような「粘着者」も混ざっている。


 そうなんだよ……土下座押し売りをかわして、これで終わりだと思ったのに……<エース>、通っちゃったんだよ……この試験。



 そりゃあ少し頭が回れば、面接会場の控え室で「評価者側が用意した人材」をボコるとか、一発不採用確定の爆弾行為だと理解できるもの。


 戦前に比べると頭がスパークしてしまったとはいえ、エースも修羅場を生き残った猛者……さすがに、この程度のフィルターは朝飯前か。

読んでくださり、ありがとうございます!


この小説を読んで面白いと思ってくれた、そこの貴方(≧∀≦)

モチベーションUPの為の燃料……ブクマ・評価・感想・レビュー、待ってます!!

作者はお豆腐メンタルなので、燃料に引火させるのはやめてね(・Д・)

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― 新着の感想 ―
言うほど情弱ばかりでもないとは思う、1次試験突破の神達。エースみたいにメグミのとこに転がり込むのが自身の最適解とみた奴も少なくはないやろ。 てか、加入志願者だけで3000柱超えって割と数いるな、おい…
魔王って元神合わせて150柱になるよう削ってたよね? 世話役足りないのでは?
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