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1081話 お金は無限に刷れるモノ


〜メグミside〜




 精神的に追い詰められた<ゴサン>を罠にハメ、意気揚々と神力<記憶操作>を使って奴の記憶を読み始めた僕だが……一つ、根本的なことを忘れていた。


「(ヤベェ。コイツ、一応神様でメチャクチャ歳くっているんだった! 記憶酔いで頭がクラクラする〜)」



 考えてもみてほしい。


 人間の脳なんて、所詮は数十年の記憶を保存するための器でしかないのだ。



 そこに何千億年も生きている神様の記憶などブチ込んだらどうなるか……容量の違いで頭が壊れるか、記憶の波に呑み込まれて精神崩壊するだろう。


 調子に乗って、ウッカリそれをやりかけてしまったのである。



「(僕も上級神になった訳だし、脳の容量も多少は増えた……と思いたい。記憶を納めきれず、それに対応するために肥大化……とかはしない筈だ!)」


 だが津波のように押し寄せる膨大な記憶を、一人で処理する余裕などない!



 最後の最後に、記憶酔いが理由で形成逆転なんて事にならない為にも……


 記憶の収納には、<農民><小鬼>同盟のメンバーやモンスターの力を借りた方がいいだろう。



「(そもそもの話、ムダかつ不快な記憶が多すぎる! 要らないモノは、自発的に忘れてもらうべきだ!!)」


 何千億年もくだらない神生を歩んできたというのは、さわりに触れただけでおおよそ理解できたが、記憶の98%が要らない。



 僕は死にゆく<ゴサン>の好きな食べ物や性癖に興味などないし、自慰行為の記憶なんてウッカリ転写した日には、嫌悪感で吐いちゃうもん。


 欲しいのは、あくまでも「地獄世界の情報」や「統治方法」「上級神のチカラの扱い方」「神社会での暗黙の了解」といった、今後役に立つ情報であって……


 どんな美女を愛神に囲って抱き潰したとか、恐妻の尻に敷かれて屈辱的な日々を過ごした無念といった、ゴミみたいな情報は要らないのである。






「(という訳で、要らない記憶……全部忘れろ!)」


 記憶酔いに耐えきれなくて溢れた鼻血をぬぐい、根性で<ゴサン>に"忘却命令"を出すと、奴は見事に"アホの顔"になった。



『ホヘェ〜〜〜〜〜〜』


 くだらない記憶と言っても、奴にとっては「神格を構成する大事なパーツ」なので、いきなり98%も欠けたら精神崩壊するのだ。



「(あれも一種の"酔い"なのかな? 忘却酔い的な? 敵だし、ゴミの体調なんて知ったこっちゃないんで、別に構わないけど……)」


 もし今後<記憶操作>を使って仲間の記憶を整理するときは、合理的だからといってスピーディーに処理せぬよう、注意しなければならない。



「(まぁいいや。僕が膨大な記憶を消す"記憶改変"をコイツに施したのは、事実なわけで……。契約に基づき、別途"バイト代"を払ってやるよ。)ヒッキー!!」


『お任せくださいませ。あと10秒で、ダンスフロアの天井から、紙幣の雨が降ります!』



 他の世界の事情は知らないけど、僕が暮らしている<サルトー区・ポルカト界>には、世界共通の金貨・銀貨・銅貨ではなく……


 独自の紙幣を用いた経済権を構築しようとして、ハイパーインフレを招き滅びかけている独裁国家がいくつも存在する。



 当然、そういう国で暮らす民は「安全な資産」を求めて裏で金貨・銀貨を欲しがるわけで……


 正規ルートより遥かに安く、塵紙以下の価値になった紙幣をゲットすることができるんだよ。



<−−− バラバラバラバラバラバラバラバラ〜〜ッ! −−−>


 という訳で、<ヒッキー>に頼んでその紙幣をダンスフロアの天井からバラ撒いてもらい、<ゴサン>に臨時ボーナスを支給。


 正規ルートで換金してくれるお人好しはいないけど、裏ルートでも現在価値なら金貨10枚にはなるから、換金するならお早めに……ね♪






<−−− ドサドサドサドサドサドサ〜〜〜〜ッ! −−−>


 えっ、どうしてダンジョン主の僕が「そんな糞みたいな国の紙幣」を山盛り持っているのかって?



 それはねぇ〜、この紙幣……その国の政治家の依頼を受けて、<恵のダンジョン>で印刷しているから。


 <サルトー区・ポルカト界>の文明は、マサルが暮らしていた世界ほど成熟していないため、本来は「紙を作る」のも一苦労なのよ。



 だから為政者も生み出せる紙幣の枚数には限界があって、それにヤキモキしていた訳だけど、その課題は裏で魔王と繋がればおおよそ解決する。


 人間社会より文明が進歩している上位魔王のダンジョンでは、紙くらいいくらでも作れるし、紙幣の増刷も容易だからだ。



 特に<自販機>で、コピー用紙とプリンターを無限買いできる僕の場合、印刷ボタンをピッと押せば、好き放題紙幣を刷れる。


 もちろん出回っている紙幣と質感等は違うのだが、為政者が「これが金だ!」と民に太鼓判を押すため、実質"偽札"だろうと問題にはならない。



 結果として……<恵のダンジョン>と、ウチから印刷用具一式を買い取れる<農民><小鬼>同盟のダンジョンが……


 裏で独裁国家から重宝され、闇バイトの温床になってしまったのだ!



 刷り放題された紙を"給料"として渡される、市民にとっちゃ堪らないだろうけど、どうせ僕等が引き受けなくても他の魔王のシノギになるだけだし……


 独裁者の存在も消えないから、「生まれた国と時代が悪かった」と思って諦めてくれ。

読んでくださり、ありがとうございます!


この小説を読んで面白いと思ってくれた、そこの貴方(≧∀≦)

モチベーションUPの為の燃料……ブクマ・評価・感想・レビュー、待ってます!!

作者はお豆腐メンタルなので、燃料に引火させるのはやめてね(・Д・)

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