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現実世界でチートだった男が異世界に行ってもほぼチートだった件  作者: 松本隼龍


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訓練と常に2:1

「ア◯ド!」


と、槍の持ち手に魔力を込めて腕輪を装着。

「おお良い感じの装飾じゃん。その呪文?は聞いた事ないけど。」

「まぁ個人的な気分の掛け声だよ。気にしないで。」

武器から防具を装着するならこれ言わなきゃですわ。2人もお互いの武器を構える。


「始めぇ!」

サウラに開始の合図を出してもらい、訓練スタート。2人の獲物は短剣と双剣。手数と挟撃になればひとたまりも無いので常に視界に2人を捉えられる様に弧を描くステップで動き回る。間合いに入れば連続刺突。チャルの短剣を弾き、連撃を盾で防がれる。ヒット&アウェーでまた

弧を描きながら動こうとした所にメキの双剣がうなじを狙って飛んでくる。


「!!‥グウゥ!!」


だがその刃は届かない。背を向けながらメキの脇腹に槍の柄で一撃を加え、攻撃を加えながら間合いから離脱する。自分の隙を理解出来ているのが前提だが相手に隙を敢えて見せて攻撃を誘導するのは自衛隊の徒手格闘でもバドミントンの試合でも散々やった。


「くぅーアレが隙になってねえのか!」

「メキを信じてるからな。あの機会を逃すメキじゃない。」

「お褒めに与り光栄だよ!やっぱワクワクすんなぁ!主との闘いはよ!」


再び双剣を構えて今度はメキの援護のターン。双剣で掻き乱しながらその隙にチャルの蹴りが飛んでくる。左手の腕輪の障壁能力を使い、これを防ぐ。


パキーーーーーィィン!!!!


「痛ったいにゃー!」

「あらっ?」

予想以上の障壁の効果が出てた。リューコさんの技術すごいな。

「大丈夫かいチャル?」

「だっ‥‥大丈夫っす。でもすごい障壁っすね。魔法もバンバン弾けそうっす。」

足に回復魔法を当てながらチャルは見解を示す。

「良いものを渡してくれたと思うよ。これだけ振り回しても握力おかしくならない腕力増強効果も素晴らしい。」

「突きの威力も速さも乗ってたしなー。肉弾戦でも大丈夫だと思うぜ。どうする?続けるのか主?」

「そうだな。チャルの足も心配だし、イセ様。」

「へっ?! はい?」

急に呼ばれて面食らって返事をするイセ。

「魔法弾を躱す訓練にお付き合い願えますか?」

「ええ。構いませんが‥。」

「大丈夫じゃ。多少これから壊れた所で直す量にさほど違いはない。遠慮なくカナリの訓練に付き合ってやって構わぬよ。」

国のトップから許可が出て壊してしまう憂いが無くなりイセは笑う。

「では遠慮なく行かせて頂きます。」

「どうぞお構いなく。」


12個の光弾がイセの周りに浮かび順に足元を狙って飛んでくる。これを昨夜見た兵達はさぞ恐怖しただろうなぁ。最初の12個は肩慣らしなのかタイムラグがあった。その後からは左右の手で6個ずつ操り、その差を無くして息つく暇を与えない。

「ヒュー!たまんないね。」

「まだまだ行きますわよ!」

ステップを踏んだと同時に耕運の時に見せた地揺れを起こされ、体勢を崩れるのを防ぐため踏ん張る。そこに光弾が飛んできて咄嗟に障壁で防御する。

「良い頃合いで撃って来ますね。流石だ。次はメキも同時に掛かって来てくれないかな?」

「連携の訓練って訳だな!よっしゃ!」


双剣、魔法12個、それぞれに対応しながら目と体を慣らして行く。槍の長さと障壁の強度、腕力強化の具合を確かめて訓練は終了した。


「決定打を当てられちゃったのは3回か。なかなか昔の様には行かないなぁ。皆ありがとうね。」

「あれだけ撃ち込んで3回ですか。連携の練習にもなりましたし次は倍は打ち込めるように精進しますわ。」

「主の躱し方もすごいな。先読みと柔軟性なきゃ無理なのばっかりだった。」

「男は一ヶ所固いものがあれば良いんだよ。後は柔らかくなきゃ色々と対応出来ん。」

「? 一ヶ所ってどこだ??」

メキはピンと来ていないようだが他の女性陣は眉を下げて少し引いている。

「矜持や信念だよ。」

「あー!そういうことね!」

あっ‥そっち?!と他の女性陣は驚きと恥ずかしがる顔に連続で変化していく。何を考えたんだろうねー?


「腹ごなしの運動としては充分じゃと思うが、カナリは発散出来たかの?」

「ええそこそこに。もしもの事があっても動けるように練習にもなりました。場所の提供に感謝しますよサウラ女王。」

「構わぬ。元々こちらの落ち度じゃしの。ちなみにここを例の麻雀が出来る施設にする。明日にでも小道具を作る職人に麻雀で使う物の説明を聞かせ、作らせたいのだが良いか?」

「ありがたい。説明よりも見せた方が早いと思うので明日職人の前で生み出して模倣してもらおうと思います。」

「相分かった。そして件のクオカーフの兵共の処分じゃが、二日後クオカーフに向け出発し、王に直々に会う算段となった。つい先程伝文が届いたのだが、あちらでも大臣の始末を考えるそうで一度御使にもこちらに赴いて貰いたいだそうじゃ。」

「分かりました。では明日は色々と準備に充てる事にします。」

「そうしよう。では今日はこれで迎賓館に戻ろうかの?」

「そうですね。温泉に入って使った筋肉を解させて頂きます。あとは頭脳作業で寝落ちするまでで何とか今日は眠れるでしょう。」

「まだこれから頭を使うというのか‥フラッシュバックとやらはそれほどまで深刻なものなのか‥。」

「まぁ常に他の事を考えていないと押し潰される程には。皆に喜ばれる内容でそれらの考えを埋められたらと思います。」


一同はサウ車に乗り込み、迎賓館に戻る。


「あー風呂気持ち良い。動いた後はデカい風呂だなぁーやっぱ。」


茶色い湯の温泉に浸かり筋肉を解す。昨日の今日で襲われる心配もあるが今日はこの周りに兵を多く配置してくれて守ってくれている。安心な状況ではあるんだが‥


「良い湯じゃ。」

「動いた後には良いっすね。」


何で2人がここにいる?

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