表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
現実世界でチートだった男が異世界に行ってもほぼチートだった件  作者: 松本隼龍


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
61/67

温泉女子会議とカナリ攻略作戦② 各々の対策編

4000PV達成!ありがとうございます! 引き続き温泉女子会です。

お湯以上の熱さを感じる目線達をチャルは一身に受けながら温泉会議は進行していた。


「1人1人求められているシチュエーションが違う事は理解してくれたっすね?まずはイセ様。」

「はい。」

「イセ様はご主人にとっては若いし、歳的には学生に当たるっす。」

「不本意ながらその通りと感じています。」

「なのでそこを活かしてご主人が『学生時代にやりたかった事』を再現しに行くのが良いと思うっす。制服を着た可愛い子に迫られ‥ってシチュエーションとかどうかなって思うっすよ。」

「制服‥ですか‥。魔法学校時代の制服でカナリ様は響いて下さるでしょうか‥。」

「馴染みは無いかもっすけど可愛いイセ様と制服の組み合わせなら良い線行けると思うっすよ。新たに仕立てても良いかもっすね。ただご主人は『自由』がある事で力を発揮する人っす。さっき言っていた他に譲る気はないという独占欲。独占欲を持つのは女として理解はするっすけどもそれは逆効果になるとだけお伝えしておくっす。」

「分かりましたわ。参考にさせて頂きます。」

光明が見えたからかイセは目をキラリと光らせ、ニヤリと笑う。


「次はメキ。」

「はい先輩!」

「メキはそもそも異種族異世界人でご主人はめちゃくちゃ興味持ってるはずっす。性的な意味だけでなく身体の構造とかそういう面もっす。」

「えーと、学者的視点からも見られてるって事?」

「そういう事っすね。分析好きなご主人っすから。そういう観点からの絡みも受け入れる事が肝要なのと‥ 服装はぴったり肌につく皮系の服で攻めるのが良いと思うっす。皮の素材の持つ強い表現力を加えて、体の線が出てぴったりな事でさらに胸を寄せていつもより目立っちゃおう状態でご主人に訴えるんす。そこにメキの真っ直ぐな思いを載せるっすよ。」

「よっしゃ分かった!考えてみるよ先輩!」


「次はサウラ女王。」

「応さ。」

「サウラ女王はすでに奥の手を使ってご主人に身体は知られてるっす。そこの衝撃は他の2人よりは強烈に印象に残ってるでしょう。ですが、残念ながらご主人を好きな部分を『自分と同じ物と戦ってきた事』と言ってしまったのは不適当だったっす。」

「えっ?!それがいけなかったと申すのか?!」

「ご主人は悲惨な過去という『情報の共有』を求めることはあっても『共感』や『哀れみ』を求めていないからっす。確かにご主人はその悲惨な過去を武器に変換して戦ってきたっすが、どうにかしようとしている、出来れば背負いたくなかったその過去に苛まれているあなたが好きとか言われて喜ぶわけはないっす。それで喜ぶと思ったなら同じ物を持っている相手が欲しかったサウラ女王の中だけの喜びっす。」

サウラは図星を突かれ、湯当たりではない目眩を感じた。

「はは‥ そうか‥ やはりカナリは自分の心の中で何でも他に繋げる事を考える『公人』であり『挑戦者』なんじゃな‥。妾より上を行っておるわ‥。切り札を出したというのにその後すぐ最悪の一手をしてしまったのだな妾は。」

「2つの手に落差があり過ぎたっすね。でもご主人が好きな物を提供できるという部分があるのは大きな利点っす。となればその中で『落差』には『落差』で挑むのをお勧めするっす。」

「落差には落差‥どういう事じゃ?」

「例えば女王という肩書きから連想される挙動と違う事をご主人に見せる事で、女王という立場の人間がまさかここまで!という意外性で印象付けるんす。最初にやった裸身で迫るというある意味で捨て身なのもこれに当たるっすけど、使っちゃったら二番煎じっすからね。別の切り口で考えると良いと思うっす。今なら提案された麻雀関連から行くのが無難っすかねー。」

「裸以上に効く物‥ かの麻雀とやらに求める他ないか。参考になった感謝する。」

「あともう一つ言うなら‥うーん。」


ここまで饒舌だったのにチャルは少し口籠る。

「ここに来て渋るとは‥言いにくい内容かも知れんが言ってくれぬか?妾は今カナリの事は何でも知りたいからの。」

「ご主人から聞いたかは知らないっすけど‥‥この中でご主人のかつて亡くした恋人に1番似てるのはサウラ女王っす。」


『亡くした恋人』という衝撃的な単語に、一同は目を見開きチャルを注視する。


「ご主人は内心混乱したと思うっす。かつての恋人に似た人が裸身で迫ってくるんすから。唇をそのまま許しちゃったのも、ご主人の願望からだったのかも知れないっすね。反面思い出して辛い部分もあると思うっす。なのでこの事実を利点と取るか否かはサウラ女王に任せるっすよ。」


サウラはまた頭を抱えたがその事実は利点と捉え行動すると心に誓うのだった。


「あとは皆さんご自由に考えて下さいっす。のぼせてきたんで先に上がらせてもらうっすよ。」

「ああ、情報提供に感謝するのじゃ。カナリの幸せを考えた策を講じると約束しよう。」

「是非そう願うっす。‥もしその点に濁りが生じるようであれば‥‥ 」


一瞬で全員が総毛立つ。 先程の出陣の時と同じ殺気が浴場に広がる。


「容赦しないっすからそのつもりでいて下さいっす。」


一国の女王相手でも一切怯まぬ気迫でチャルはそう言い残し、浴場を去った。


「 ‥ッファー!! 先輩こっわ! 念を押されなくてもそれは第一に考えるってのに。」

メキは一息ついて胸を撫で下ろす。仲間に向けて良い殺気ではないだろうと。


「メッキーはともかく私やサウラ女王は些か自分寄り過ぎたので念を押したのでしょう。ただただ主人の幸せを願っているのが伝わります。気をつけなければ。」

「そうじゃのう‥世界の御使の従者としてなのか‥一国の王など取るに足らぬようじゃ‥。あれ程の覚悟の据わった者は中々おらん。何があってそうなったのか、あの可愛らしい容姿からは想像がつかんわ‥。」

「チャル様曰く‥あちらの世界で相当にお辛い別れをなさった間柄のようです。私が産まれるよりも前のお話だそうですが‥。」

「成程‥それが伯母の城で話していた『カナリでは話せぬ事』の一つか‥。」


あの2人の関係に重さを感じ、先程の殺気で冷えた肝を温めた後、温泉女子会議は解散となった。




「おっハルエさん。出てきたっすね。待ってたっすよ。」

ハルエは主の入浴終わりより従者が後に出るわけにはいかないと思い、先に出てきたのだが、チャルはそれを見越して待ち構えていた。


「ハルエさんの気持ち‥ボクは気づいてるっす。左手潰しちゃうくらい心配してくれてる所を見ても明らかっす。なので平等に見解をお伝えしようと思ってイセ様のいないのを見計らせてもらったっす。」


「はい‥ 身分を弁えていない事を承知で言わせて頂くと‥‥私もカナリ様が好き‥なようです。」


自分で声に出して言うと自覚と恐れが一気に襲ってきた。着替えを思わず破きそうになる。そんなハルエを尻目にチャルは冷静に答える。

「はいっす。 ご主人は身分とか気にしないっすからそこは安心して欲しいっす。ハルエさんにはこちらも手伝って貰いまくりっすから、お礼と言っては何っすけどハルエさんは『賢さ』を活かす方向で行くと良いと思うっす。」

「賢さ‥ですか?」


まさか裏闘技場出身の私の長所が賢さとは全く考えていなかった。


「自覚ないっすか?イセ様への忠誠心も良いっすが、ご主人が最初にハルエさんの長所で挙げていたのは賢さっす。ご主人の色々な話聞いて理解出来てその後ガルツ神官に伝えたり出来ているし、一度見ただけの料理を作り続けられる能力の高さも持ってるっす。その賢さをご主人に向けて印象付けしていくのが吉だと思うっすよ。まずは今後出されるであろう盤上遊戯の数々に着目してみたらと提案しておくっす。」


「ありがとうございます。服装などは何か参考がありますでしょうか?」


「ご主人は意外とメイド好きっすからそのままで良いと思うっす。裾をもう少しだけ上げるくらいじゃないっすか?あとその握力はそんなに気にする事ないっすよ。ご主人は何かしらの『強さ』を持った女性を好むんで。忠誠心、握力の事情を何とかしようと鍛えられた頭脳と根性、それでいて恋愛初心者という可愛げ、実は強さだらけなんっすよハルエさんは。」


自分では疎ましく思っているものを挙げられたがそれら全てが良い点だと言われ、少し自信がついた。


「重ねて感謝を申し上げます。ですが私はお嬢様の従者。お嬢様を優先して頂き、その端でカナリ様に愛でて貰えるよう努めさせて頂きたく思います。」

「ご主人はそんな『ついで』は好まないっす。来るなら全力っすから覚悟しておいて欲しいっす。」

「かしこまりました。」



各人の目に自信が宿り、女たちのそれぞれのカナリへの想いが渦巻いく夜は更けていった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ