第8話 憧れの一部をその手に
《ギフト》持ちになり日常が変わった。
何が一番変わったかと言うと
左手首に"激しく存在を主張"する抑制装置が取り付けられた事だ。
本当に主張が激しすぎるんだって。
まず機能が凄い。
色々とあるが代表的な機能としては。
・時計機能
腕時計として使用する事ができるデジタル表示で時刻調整は衛星からの電波受信。
深海や地中深くとかでなければ地上であれば受信不可エリアは存在しない。
時刻合わせは10秒毎に行われる。
・通信機能
トランシーバーや携帯のように使用することができる。
登録してある番号(これは端末固有番号)で交信が可能。
登録されていない番号に対しては相手側の承認が必要となる。
衛星による専用通信網を使用しているので
通常状態であれば地上で交信不可エリアは存在しない。
・身分証機能
しかるべき政府機関に入場する場合、身分証扱いとなる。
読み取り機械にかざすだけ、担当官に見せるだけで証明される。
その絶対的な認証力は顔を隠そうが暗闇だろうが声が違おうが一切考慮しない。
この機器を持っている事、そして機能させている事自体がが身分証明となる。
・アクションナビゲート機能
地図の案内から索敵、チケットの予約、スーパーの特売検索まで何でも可能な
超高性能な専属オペレーター(人工知能)によるナビシステム搭載。
作戦実行から暇つぶしまで何時でも一緒の相棒だね。
・ヒーローパワー測定機能
ヒーローパワーの残量、消費率、燃費等を管理や表示できる。
ヒーローとしての命綱だ。
・変身機能
戦闘服の装着。
よくヒーローが戦闘時にコスチュームが違ってるでしょ?
あれ、着替えてるんじゃないんだよ、この機能だよ。
ちなみに来ている服は自動的に格納されるので安心。
・《ギフト》抑制機能
《ギフト》の発動を抑える。
装着者の《HP》を糧に機能し能力発動に至るまでの《HP》を蓄えさせない。
簡単に言えば《HP》を吸ってるんだね。
また特殊機構により《ギフト》発動事態をし辛くさせてダブルで抑えている。
・ステルス機能
機器自体が目立ってしまうと《ギフト》持ちだとバレてしまうので
識別許可登録をしていない人からは普通の腕時計ぐらいにしか認識されない。
・すっごい頑丈
機器自体は物凄く頑丈にできている。
なんかもうオーバースペックなぐらい頑丈。
耐火、耐水、耐熱(2000℃)、耐電、耐衝撃、耐荷重とモロモロ。
通常の使用方法であれば戦闘で直撃されても傷すらつかない。
・快適機能
付けてる手首は不思議パワーで重さや違和感を感じなく汗で蒸れたりしない。
これらの機能が実装されているらしい。
らしいと言うのは一部の機能が無効化されているんだ。
使える機能は以下のと通り。
・時計機能(日本時間のみ表示可)
・通信機能(交信機能なし、情報送信のみ)
・身分証機能(特定の施設のみ有効)
・アクションナビゲート機能(使用不可)
・ヒーローパワー測定機能(使用不可)
・変身機能(使用不可)
・《ギフト》抑制機能(絶えず稼働中)
・ステルス機能
・すっごい頑丈
・快適機能
殆ど使えねぇっ!
一部というか抑制機能とリアルタイム監視(通信機能)しかないじゃん。
しかもね
何回も言うけどね
"主張が激しい"んだ
主に見た目が・・・。
物としては腕時計に近い。
デザインは色々とあるみたいで一定じゃないらしいが
俺が使ってるのは銀色のベースに赤の縁取り、そこにライオンの顔をイメージした
黄色い蓋が付いていて、ライオンは青の宝玉のようなものを咥えている。
大きさは縦8cm、横5cmぐらいで厚みは3cmぐらいだろうか・・・・・デカいんだよ。
ステルス機能付ける前にもっと地味なデザインにしなよっ!
・・・・・って、これ絶対にヒーローの中古だよね?
明らかに何かのモチーフがあるよね?
予想するに何処かの百獣の王的なヒーローのだよね?
まぁ、こんな感じな高機能な機器を手首に付けている。
確かに重くないし違和感もない。
付けてて嫌な感じは特にない。
でもさ、大きいから服がひっかかたりして邪魔なんだ。
しかも色合いも派手で目立ってしょうがない。
ステルス機能があっても自分からは派手な外見しか見えないから
なんというかもうね。
でもまぁ、憧れていたヒーロー達が使っていた(と予想)物を
身に付けれるなんて嬉しいしニヤニヤしちゃうのは仕方がないよね。
でもっでもっ。
こいつが色々と《ギフト》以外も抑制しちゃうんだけどさ。
だって健康状態と位置をリアルタイム監視されるんだよ?
健康状態って何故か精神状態まで監視されるんだ。
考えてる事まではわからないけど喜怒哀楽や興奮状態なんかもわかるんだ。
定期検査の時にさ担当医に
「好きな子出来たのね~、データを見ればわかるのよ~」
とか言われてみなよ。
まっとうな思春期全開の時だと恥ずかしいじゃん。
もう、色々と監視されてると思うと恋愛にも奥手になっちゃったし。
あーーーー、もう早くヒーローになりたい。




