↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ヒーローの中身  作者: 猫ろろ
新人ヒーロー奮闘編
PR
26/36

第25話 ヒーローと悪とヒーローと

爆発音と警報で騒がしくなった中で

応接間という名の会議室まで声が聞こえてくる。


「一般員は総員退避、総員退避だ

 戦闘員は前線を張れ、時間を稼げ」


「相手は二人だ!防御扉を降ろせ」


「一般員の退避を急がせろっ」



なんか下は凄い事になってるな。

時折聞こえてくる衝撃音と声が段々と近づいてきている事から

多分、ここに向かっているんだろうとは思うが・・・。

平然を装いつつ無線で質問する。


「新見さん、これってどういう事ですか?」


「これは別のヒーローがこちらの動きを察して乗込んできたってとこでしょうか」


「別のヒーローですか?」


「はい、民間ヒーローですね

 そしてこの派手さと二人組という事を考えると

 "爆音戦士ストレンジャー"でしょう」


「彩光市にも民間ヒーローがいるんですね

 ええ、それがちょっと問題がある方々なんですよ・・・」


「問題って何」


そこまで言いかけた時にまたもや派手な炸裂音と共に

入口の扉が吹き飛ぶ。

おいおい、近くに一般人いたら大怪我じゃすまないぞ。

怖いなぁ。


入口には金をベースにしたゴージャスな戦闘服を着た男と

銀をベースに派手な戦闘服を着た女が妙にポージングをして立っていた。


「スレレンジャーゴォルドォッ!」

「ストレンジャーシィルバァァ!」

「「二人合わせて爆音戦士ストレンジャー!唯今参上!」」


名乗りの時に各色のレーザービームと共に派手な

効果音がしたのは多分気のせいだよな。

うん、きっとそうだ。


理解が追い付いてないのでどう行動すべきかを考えていると

新見さんがスっと前に出て二人に対峙する。


「貴方達、誰の許可を得てここにいるのでしょうか?

 現在、この件に関しては民間ヒーローに対しての依頼は出ていないハズですが」


金色が何を言っているんだ?コイツ?みたいな呆れた空気を醸し出し。

こちらに指をビシッと向ける。


「悪が其処にいる!それを滅するのがヒーローの役目

 この会社諸共、僕が駆逐してあげようっ!」


銀色が人を小馬鹿にしたような空気を纏いつつ

見下した態度で解き放つ。


「流石、役所ヒーローね

 悪を滅ぼしもせず迎合するなんてヒーローとして恥知らずですわね」


「正式に届出をして公的な立場のある会社ですので

 一概に間違っているとも言えません

 それに悪とは言いましたが実際は一部の内容が規則に違反しているだけで

 アニメ放送については何ら問題は無い状態です

 ここにいる方々にしても一般会社員ですのでそちらについても問題はありません」


「アハハハ、そういった所が駄目だって言っているのにわからないのね

 役所仕事がそういった頼りないから私たちの様な民間ヒーローが出番なきゃいけないんじゃない」


「いや、確かに協力を仰ぐ必要はありますが現在依頼は出されていません」


「依頼がなきゃ動けない役所ヒーローって駄目よねぇ」


そんな不毛の会話が続いた後、金色が場を〆ようとする。


「シルバーよそこまでにしておきたまえ

 役所仕事とは言え、同じヒーローだ

 許す心も素質の一つさ」


「いえ、許す許されるではなくて・・・・」


先程どは違う意味で変な方向に会話が捻じれていく。

横谷さんと大志嬢の前には大吾さんが壁のように立ち、二人を守っている。

新見さんとストレンジャーの間に立ち入る機会を伺いつつ

タイミングを見計らう。

どうやら大吾さんもそうらしく無言でこちらに頷くと横谷大志ペアを牽制しつつ

経過を見守っている。

そうこうしつつも二組の言い合いは続く。


「ですから今回は民間ヒーローへの依頼はされていません

 この場に居ること自体が重大な規則違反だということを認識してください」


「だから規則なんかで動けなかったら悪は倒せないじゃん」


「ヒーローは悪を倒してこそ!悪に人権なし!」


うん、だめだ。

まったく話が噛み合ってない。

新見さんはあくまで規則の話をしているのに

ストレンジャー達は自分の事しか話してない。

どうしようかと悩んでると第三勢力が・・・。


「いい加減にしてくださいっ!

 何なんですか貴方たちは人の会社に乗込んできて

 頭の固い人達は規則だ何だと煩いし

 派手な人達は会社は壊すは自分の都合しか話さないわ

 何なんですか?!

 そもそもがですよ・・・」


うわぁ、大志嬢まで参加しちゃったよ。

どうすんのこれ?

俺じゃ、どうしようもないぞ。

でも今のままじゃしょうがない。

何とかしようと思っていたら視界の端に何かが動く気配が・・・・。


ズゥッドゥゥゥゥゥゥゥゥゥンッ!

次の瞬間に激しい炸裂音が鳴り響く。


「ウゴォッ!」

直後、ストレンジャーゴールドが吹き飛ぶ。


え?何?何がおきたの?


「五色さん駄目です!!」


新見さんの視線の先を追うと

そこには銃タイプの武器を構えた大吾さんが居た。





  ◇◇◇




「お前らいい加減にしろよ・・・・

 さっきから聞いてれば何だかんだと言いやがって

 こっちはさっきから規則にのっとった話をしているよな?

 それがわからないのかな?」


いつもと変わらない聞き心地の良い声のはずなのに

何かが違う。

重さと言うか重圧と言うか込められた何かが違う。

怖い、怖いよ大吾さん。


「いきなり何よ!

 役所ヒーローがそんな事しても構わないわけ?

 そもそも貴方たちがまどろっこしい事をやっているから

 私たちが悪を倒さなきゃいけなッ」


ズゥッドゥゥゥゥゥゥゥゥゥンッ!

「オッゲェッ!」


またも炸裂音と共にストレンジャーシルバーが吹き飛ぶ。


「活動中のヒーローを違法行動で妨害する奴はヒーローと言えども

 強制排除が認められているのは知っているな?」


「え?そうなの?」

思わず呟いた声に新見さんが反応する。


「ええ、認められています

 活動中のヒーローを妨害することは基本的に認められていません

 そしてヒーローは協力な力を持つ方々です

 それが違法性がある場合、強制除外もやむ得ないとなっています」


「お・・・・前、い・・・いき・・・なり、何を・・・す・・・るんだ」


ゴールドがヨレヨレと立ち上がってくる。


「悪の・・・味方・・・をする・・・つもりか?

 俺はゆ・・・許さない・・・ぞ

 全ての悪は・・・倒す・・・べ・・・」


ズゥッドゥゥゥゥゥゥゥゥゥンッ!

「ウゴォッ!」


再度、吹き飛ぶゴールド。

隣で立ち上がろうとしてたシルバーがそれを見てプルプルとしてる。


「ん?ちゃんとした話をしているのわかるよな?」


怖い。

大吾さんが怖い・・・。


新見さんから無線が入る。


「五色さんは論理的じゃないと言いますか

 間違った事と言うか筋が通ってない事があると駄目なんです

 ある程度は良いのですが行き過ぎてしまうと容赦がくなると言いますか・・・・


 キレるんです」


「え?」








今日、何回目かの疑問符が頭に浮かぶ。


イケメン駄目じゃんっ!!

 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。