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かおる小町*連載版  作者: 風奈多里
かおるちゃんと僕
20/27

春のコスチュームチェンジ

「たけしさん。すみません。また着替えるのを忘れてきてしまいました。すぐに着替えます!! 」


そう言うと、かおるちゃんは僕の目の前でパジャマを脱ごうとした。牛柄のモコモコがめくり上がり、僕は、心臓が止まりそうになった。




「待って、ここで着替えないで!! 」


僕は慌ててこの場で着替えようとするかおるちゃんを止めた。




「すみません。でも大丈夫です。 」


かおるちゃんは冷静な顔でそう言った。そして、またモソモソと動き、パジャマを脱ぎ始めようとした。




僕は念のため目を閉じて、少ししてから片目だけ薄っすらと開けてみた。




すると、牛柄のパジャマはスルリと脱げていき、瞬く間に新たなコスチュームに着替えたかおるちゃんが現れた。どうやらフェアリーは、早着替えができるようだ。驚きと同時に少しガッカリもした僕であった。




「フェアリーは、瞬時に着替えることができるんです。すごいでしょう〜。」


腰に手を当ててドヤ顔をしてみせるかおるちゃん。目が星のようにキラキラと光り、まるで満面のドヤ顔という感じであった。






「今日からたけしさんは高校三年生なので、春らしく私も新しい制服にチェンジいたしました。どうでしょうか? 似合っていますか? 」


かおるちゃんは、新しい制服のスカートの裾をヒラヒラとさせてクルッと回って見せた。




初めて出会った頃から今まで、深緑のブレザーにピンクのリボンとチェックのスカートという制服スタイルであったかおるちゃん。たしか、夏場は半袖シャツが爽やかだったような気もする。


この高校3年生の春という微妙な時期に、コスチュームチェンジをするという発想はなかったので僕は驚いた。やはり、女の子の脳内は理解できないことばかりだ。




それにしても、これまでの制服は、なかなかお洒落で可愛かったのに変えちゃうなんて残念だ。




「前のも可愛かったと思うけど……。」


そう言ってたけしは、かおるちゃんを上から下までよく眺めた。




髪型は、変わらず自然なウェーブのロングヘアスタイル。首元はセーラー服よりも少し大げさな広い襟が特徴的。




日本のスタンダードなタイプの制服とは真逆で、制服と言うよりもどこかの知らない国のファッションショーに出てきそうな斬新で奇抜なデザインの洋服のようだった。




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