かおるちゃんの派手カワスタイル
かおるちゃんと出会ってから、約一ヶ月が過ぎたある日のことである。
「たけしさん。大事なお話があります。」
かおるちゃんが突然、真剣な顔をして言った。
「今日はアルバイトはお休みですよね。ちょっと行きたいところがあるのですが、ついて来てくれませんか? 」
いつもとは違う緊張した面持ちのかおるちゃんであった。僕はかおるちゃんの話を静かに聞いた。
「私たちフェアリーは、定期的に報告書を提出しに行かないといけないのです。その提出場所がフェアリーテールというところなのです。」
僕はよく分からなかったが、頷きながらゴクリと唾を飲み込んだ。
「ま、電車を乗り継いで、駅からすぐのところにあるのでわかりやすいところだと思います。休日の気分転換がてら、お出掛けいたしましょう。」
僕が大人しかったので、かおるちゃんの態度はなぜかコロッと変わり、ニッコリと笑って、さぁ! 行きましょう! と僕の腕を掴んだ。
今日は学校もアルバイトもお休みなので、ラフな格好をして、いつもとは違う鞄を肩にかけて家を出た。
あれ?いつもと何か違うな。なんだろう? 僕はいつもとは違う居心地の悪さを感じた。
「どうかしましたか? 」
かおるちゃんが聞いてきた。その時、違和感に気がついた。
かおるちゃんの衣装がいつもと違う!!!
僕は、驚いた。制服以外の衣装を着ているところを初めて見た。
「あの、かおるさん? お洋服変えたんですか? 」
僕は恐る恐る聞いてみた。
「はい! よく気がついてくださいました! たけしさん、すごいです! 」
かおるちゃんは、いつもの制服姿とは違って、ピンクのシャツに青いチェックのミニスカートをはいていた。いくらなんでも気がつかない方がおかしいと思ってしまうくらい派手な色だった。
「あの、今日は少し派手だね……。」
恐る恐る返答した。
「そうですかね? こういう可愛いお洋服が好きなので。」
かおるちゃんは少し顔を赤くした。
「いや、派手というか……派手カワ? 可愛いよ! すごく可愛いよ! 」
なぜか僕はお世辞を言った。正直、派手な服装はあまり好きではない。僕は、どちらかと言うと、地味カワ? なタイプの服装が好きであったが、かおるちゃんの好みなら仕方がない。まぁ、そういう趣味も悪くないなと少し思えるようにもなったし、かおるちゃんの服の趣味を全力で褒めてあげた。
そんな自分が少し気持ち悪かったが、褒められて嬉しそうにするかおるちゃんが可愛かったから良しとしよう。
「まず、電車に乗って、滝沢駅へ向かいましょう! 」
かおるちゃんはいつものように張り切っていた。
「しゅっぱーっ! 」




