憑りつかれたユキ
あやかしに憑りつかれたユキ、猫又三―が助けます
ビル街を抜けるとすぐに住宅街、まるで映画のセットのような感覚。
「みな本物じゃないけど、そっくりなのよ。」
「偽物だけど本物なんです。ユキさん理解できますか?」
「難しいわ、というかこの町私の実家の近所の風景よ。あそこの学校も私の通ってる高校よ。」
ユキはあたりを見渡しました。確かに自分の住んでいる町です。その時ユキを呼ぶ声がしました。
「ユキ~!ユキじゃないのよ、田舎に行ってたんじゃないの?」
クラスメイトの風花でした。
「行ってたというか、今いるというか。まさかあなたあやし?前おぼろで同じような目にあったし。」
「やだあ、なんか暑さでバテたの?あやしとかおぼろとか訳分かんないわ。」
「じゃあ私の生年月日を言って、それから何の部活か、私の得意科目は?」
ユキは矢継ぎ早に質問しました。風花はちゃんと答えられたのです。
「本物?、、なのかかな」
「ほらあそこにクラスメイトのみんなも待ってるよ。」
言われた方向を見ると仲良しの仲間たちがにこにこして手招いています。
「そうだ、ゆきや飛梅に聞けばいいんだわ。ねえ、私どうしたらいい?」
そう言ってみんなの方を見ました。そこには顔を引きつらせてユキに近づいてくるゆき、法師、飛梅、臼、ミーがいました。
「きやー、あなたたちがあやしなの!」
「ユキ!目を覚ましてそれはあやしよ!」
「あやしがユキに憑りついたんだよ!」
ゆきはうぐいすの羽を取り出そうと、懐に手を入れました。しかし一瞬速く風花に化けたあやしが、ゆきを大きな繭に封じ込めてしまいました。
「やっぱりゆきに化けたあやしなのね!」
「だめだ、すっかり操られてる。」
その時ミーが飛び出てきました。
「任せてにゃあ!」
そう叫ぶとミーはあやしたちにとびかかりました。
「きやー!猫又!」
ゆきは叫びましたが、ミーはあやしたちに猫パンチを繰り出しています。
「ユキとゆきは私の梅の花で保護するわ。」
飛梅は梅の花びらを辺りに撒き、法師は持っていた針の剣で繭を裂き、ゆきを救い出しました。
「あれ。あたしどうしてたの?」
ユキは辺りを見渡しました・
「よかったでウッス。」
法師はユキを側に引き寄せ、今度はゆきの方に向かいました。
「ゆき、しっかりしてください。」
そう言うと法師はゆきの手にある羽をゆきにかざしました。ゆきは目を開けました。
「ああ、ありがとう不覚だったわ。」
ゆきはそう言うとうぐいすの羽をあやしたちにかざしました。
「ミー、応援するわよ。」
昔話の主人公が現代に来たらどうなるか、そんなノリです




