届いた一通の書状
炎の里を後にし、ホアンクルム王宮まで戻ってきたモア達一行。何やら応急が騒がしいようでーー
【登場人物】
モア:弓の勇者 シン:大地の英傑
バルド:水の英傑 フィル:風の英傑
レイ:炎の英傑
フィリクス・ホアンクルム:ホアンクルム国王
ロベルト:フィリクスの忠臣
無事ホアンクルム王国に戻ることができ、レイという新たな仲間を連れて王宮に戻ったモア達一行。
ーーしかし普段出迎えてくれるはずのフィリクスやロベルトがいなかった。
「どうしたんだろう?」
「なんか、周り騒がしいな。」
忙しそうに走り回る従者達を見つめるモア。
すると額に汗を滲ませながらも、涼しい顔でモア達を迎えに来たロベルトと鉢合わせたのである。
「ロベルト兄様!!!」
「フィル…遅れてしまってすまない。」とフィルに一言声をかけ、モア達を見つめるロベルト。
「皆さま、いらっしゃっていたのですね、申し訳ありません、出迎えに向かうことが出来ず…っと…」
「…」
レイはロベルトを見つめ頭を下げた。
「これはまた見慣れぬ英傑様がいらっしゃる…」
「レイです、炎の英傑です」
「なんと…!そうですか…!」
ロベルトの様子を見たフィルはモアを肘で小突く。
「やばいよ…ロベルト兄様のあの顔…スイッチ入る前に本題に入んな…!」
「うん…!あの!ロベルトさん!王宮が騒がしいのですが…どうされたんですか?」
「…」
ロベルトはどこか気まずそうに眉を下げる。
「…一先ず…陛下に会っていただけますか?」
そう言ったロベルトの言葉を聞き入れ彼らは王の元に向かう。
「「ん??」」
「殿下。モア様達がいらっしゃいました。」
「…」
すると、顔色の悪いフィリクスがモア達を迎え入れた。
「おお…君たちぃ…よく、来たね…」
「お、王様?」
「…」
「どうしたんだよ王様!?」
シンは心配そうにフィリクスを見つめた。
玉座に座るフィリクスはいつも以上に小さく見える。
「あぁ…いらっしゃい…」
「さっきとほぼ同じこと言ってる…」
「どうしたんですか!?」
「…」
「あの王様…なんか持ってんぞ…?」
「え?」
フィリクスはあるものを握りしめてガタガタと体を震わせていたのである。
「…あのね…ちょっと…君らに助けてほしいことがあってね…」
「陛下…!それは…」とロベルトが制す。
「俺らはいつもあんたらに助けてもらってるからな!なんでもするよ!王様!!!!」
「そうですそうです!なにがなんでも助けますよ王様!」
「ちょっと待てよお前ら…話をきかねぇと…」とバルドが前のめりになるモアとシンを宥める。
「それで?王様、俺らに何を助けて欲しいんだ?」
「いやぁ…じ、実は…」
フィリクスは握られた書状を広げ、震える声で話し始める。
ーーその一枚の書状が、再び世界を大きく動かすことになるとは、まだ誰も知る由もなかった。




