第7話 仲間が増えそうで増えないんだが
「仲間になれ」
「ならない」
即答した。
ギルドの中が静まり返る。
「即答すぎないか!?」
「むしろなんでなると思ったんだよ」
こっちは平和に暮らしたいだけだ。
***
「ユウト、お前……もったいねぇぞ」
筋肉男が腕を組む。
「その力があれば、どんな依頼も一瞬だ」
「だからそれが嫌なんだって」
全力で否定する。
「一瞬で終わる=被害も一瞬で広がる、だからな?」
「……ああ、なるほど」
納得された。
「いや納得するな」
***
「ですが」
リゼリアが口を挟む。
「いずれは何らかの形で関わることになります」
「ならない」
「なります」
「ならないって」
「なります」
圧が強い。
***
「……じゃあこうしよう」
筋肉男が言う。
「正式な仲間じゃなくていい。“協力者”だ」
「同じだろ」
言い方を変えただけである。
***
「いや本当に無理だから」
ため息をつく。
「俺、自分の力コントロールできてないんだぞ?」
「知ってる」
「知ってて誘ってるの怖い」
***
「それでもだ」
筋肉男は真顔で言う。
「お前がいた方が被害が減る」
「意味分からん」
完全に理屈が逆転している。
***
「ユウト様」
後ろから小さな声。
振り返るとリタがいた。
「危ないこと、しない方がいいと思います……」
「ほら!」
思わず指差す。
「普通はそう思うよな!?」
***
「……ですが」
リタは続ける。
「ユウト様がいない方が、もっと危ない気もします……」
「なんでだよ!?」
まさかの逆転。
***
周囲の全員が頷く。
「いや待て待て待て」
完全に包囲されている。
「俺、何もしてないよな?」
「結果が全てです」
リゼリアが冷静に言う。
「理不尽すぎるだろ……」
***
結局。
「……その“協力者”っての、どこまでやるんだよ」
折れかけていた。
「簡単なことでいい」
筋肉男がニヤリと笑う。
「困ったときに手を貸す。それだけだ」
「それ絶対面倒なやつだろ」
***
その日、俺は理解した。
この世界では――
断っても巻き込まれる。
「……帰りたい」
本日三回目の本音である。
「ここまで読んでいただきありがとうございます!
断っているのに、どんどん巻き込まれていく主人公でした(笑)
この先も関係性がどうなっていくのか、楽しんでいただけたら嬉しいです!
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