38/68
恋文
親愛なるマルク様
お祭りの夜より幾日か経ちましたが、あれからいかがお過ごしでしょうか。
わたくしは、正直申しまして、あの夜のことは全て夢現にて、誠に信じられないような心待ちでおります。
そんなことはございませんわね。なぜなら、貴方様の体の温もりや心臓の音、そして、篝火の灯りにより一層輝いていらした瞳の色を、鮮明に覚えていますもの。
貴方様が、わたくしと同じ想いであること、とても光栄に、そして、嬉しく思います。
次に町へ出る際には、手習いをお休みして、野掛けにでも参りませんか。たまには息抜きするのも必要かと。
それに、この文を難なくお読みになられるのでは、と、貴方様の師として自負しております。故に、お休み致しましょうね。
しばらくは城の行事等で忙しくしますが、必ず機会を作ります。早く貴方様ににお会いしたいです。都からお送りした初めての恋文の時よりも、ずっと、もっと。
愛を込めて、
ミリアム




