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古代AI少女と始める異世界救済旅 〜知識は神話級なのに、常識だけが致命的に足りない〜  作者: 磯辺


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拾った少女は古代文明の最高傑作だった

 辺境の遺跡には、たいてい金目のものなんて残っていない。


 壁は崩れ、床は沈み、罠はだいたい壊れている。


 たまに残っている古代装置も、動かないか、動いた瞬間に爆ぜるかのどちらかだ。


 だから、まともな人間は入らない。


 まともじゃない人間だけが、こうして奥まで潜る。


 俺のことだ。


「……これ、売れるかな」


 俺は手のひらほどの記憶石を拾い上げた。


 淡い青色の石だ。


 表面には細い文字が刻まれている。


 読めない。


 でも、古代文字が読めないからといって、売れないわけじゃない。


 むしろ読めない方が高く売れる時もある。


 人間は意味の分からないものに、わりと金を払う。


 俺は記憶石を布で包み、腰の工具袋に入れた。


 袋の中には、精密ヤスリ、小さな釘、細い針金、欠けたナイフ、炭の欠片が入っている。


 どれも新品ではない。


 ほとんど拾い物だ。


 ただ、拾い物でも、使い方さえ分かれば道具になる。


 俺はそうやって生きてきた。


 西辺境のロット村から半日。


 岩山の裏側にある地下遺跡は、昔から村の子どもたちに「幽霊の喉」と呼ばれている。


 風が吹くと、入り口の裂け目から人の声みたいな音がするからだ。


 もちろん幽霊なんていない。


 あるのは、崩れかけた古代の換気路と、錆びた魔導管だけ。


 怖いのは幽霊じゃない。


 崩落と毒苔と、足元の穴だ。


「今日は奥まで行きすぎたな」


 俺は独り言を言いながら、ランタンを持ち上げた。


 光の先に、石扉があった。


 それは、今まで見たどの扉よりも大きかった。


 高さは大人三人分。


 表面には幾何学模様がびっしり刻まれている。


 女神の翼にも、魔法陣にも見える。


 けれど、よく見ると違う。


 装飾じゃない。


 線だ。


 魔力を流すための道筋。


 壁の奥から伸びた細い魔導線が、石扉の中央に集まっている。


 その中心に、小さな制御盤があった。


 焦げている。


 完全に死んでいるように見える。


「無理だろ、これ」


 そう言いながら、俺は制御盤の前にしゃがんだ。


 普通なら帰る。


 普通なら、こんな奥の古代扉なんて、触らない。


 普通なら。


 俺は制御盤の蓋を外した。


 中は黒く焼けていた。


 細い魔導線が何本も切れている。


 粉になった結晶片。


 溶けた金具。


 古代文明のものにしては、ずいぶん雑に壊されている。


 いや。


 壊れた、というより。


 壊された。


「……嫌な壊れ方だな」


 俺は指先で焦げた配線に触れた。


 ぴり、と軽い痛みが走る。


 まだ生きている。


 死んだ制御盤の奥に、ほんの少しだけ魔力が残っていた。


 流れようとしている。


 けれど、詰まっている。


 どこで詰まり、どこへ逃げようとしているのか。


 俺には、何となく分かった。


 昔からそうだった。


 壊れた魔導具を見ると、流れの癖が見える。


 村の魔導ランプ。


 宿屋のコンロ。


 壊れた水車の魔導弁。


 誰かが「もう使えない」と捨てたものでも、俺にはまだ流れようとしている場所が分かった。


 父さんは、それを見て笑った。


 お前は、物がまだ死んでいない場所を見つけるのが上手いな、と。


 その父さんは、もういない。


 神託を疑った異端者として、村を出たきり戻らなかった。


 神託は神の声ではない。


 構造を見れば分かる。


 父さんは、そう言っていた。


「……構造ね」


 俺は焦げた制御盤を睨んだ。


 神の声だろうが、古代文明だろうが、壊れていれば同じだ。


 詰まっているなら、流せばいい。


 足りないなら、足す。


 余っているなら、逃がす。


 そういうものだ。


 俺は工具袋から細い針金を取り出し、焦げた配線を少しだけ削った。


 火花が散る。


「痛っ」


 指先を振る。


 それから、さっき拾った記憶石を取り出した。


 売れば、かなりの金になる。


 少なくとも、冬の保存食くらいは買える。


 俺は記憶石と制御盤を見比べた。


「……いや、ないな」


 売るべきだ。


 こんな石扉を開けても、中に何があるか分からない。


 どうせ空っぽか、壊れた装置か、変な石像だ。


 記憶石を使う理由なんてない。


 ないのだが。


 制御盤の奥で、魔力が細く震えていた。


 まだ動きたい、と言っているみたいに。


「分かったよ」


 俺はため息をついた。


「壊れてるなら、直せばいいだろ」


 記憶石を制御盤の欠けた部分に押し込む。


 大きさは合わない。


 形も違う。


 けれど、必要なのは石そのものじゃない。


 中に残った記録層と、魔力を一瞬だけ通すための結晶構造だ。


 ヤスリで端を削る。


 針金で固定する。


 焦げた線を避け、まだ生きている線だけに繋ぐ。


 炭の欠片で絶縁代わりにする。


 まともな魔導技師が見たら卒倒するやり方だ。


 だが、ここにまともな魔導技師はいない。


 いるのは、辺境の遺跡拾いだけだ。


「動け」


 俺は記憶石を押し込んだ。


 制御盤の奥で、青い光がひとつ灯る。


 次に、二つ。


 三つ。


 壁の魔導線へ、光が走った。


 扉全体が低く震え始める。


「よし」


 その瞬間、制御盤が甲高い音を立てた。


「よしじゃないな!」


 俺は慌てて針金を押さえた。


 青い火花が散る。


 指先が焦げる匂いがした。


 だが、光は止まらない。


 石扉の模様に沿って、魔力が流れていく。


 幾何学模様が、翼のように開いた。


 石扉が、ゆっくりと左右に割れる。


 千年ぶりに息をするみたいに、奥から冷たい空気が流れてきた。


 ランタンの火が細く揺れる。


 俺は息を呑んだ。


 扉の奥には、小さな部屋があった。


 広くはない。


 壁も床も、白い石でできている。


 中央には、透明な棺のような装置。


 その中に、人が眠っていた。


 少女だった。


 銀色の髪。


 白い服。


 閉じた瞳。


 年は、十六くらいに見える。


 まるで、神話の挿絵から抜け出したみたいだった。


 俺はしばらく動けなかった。


 辺境の遺跡で見つかるものは、普通、壊れた壺か、錆びた金具か、鼠の骨だ。


 銀髪の少女は、出てこない。


「……人形か?」


 俺は棺に近づいた。


 透明な蓋の表面に、細かい文字が浮かんでいる。


 読めない。


 だが、制御盤と同じく、魔力の流れだけは分かる。


 この装置も死にかけている。


 いや、眠っている。


 眠り続けるための魔力が尽きかけている。


 俺が扉を開けたせいで、残っていた魔力が流れ込んだのだ。


 棺の中で、少女の指がぴくりと動いた。


「うわ」


 俺は一歩下がった。


 少女のまつげが震える。


 瞳が開いた。


 淡い青。


 青い光が、瞳の奥で一瞬だけ明滅した。


 少女はゆっくりと体を起こした。


 透明な蓋が、音もなく横へ滑る。


 銀髪が肩から流れ落ちる。


 白い服は古代のものらしく、村では見たことがない形をしていた。


 少女は俺を見た。


 じっと。


 見た目だけなら、神秘的だった。


 遺跡の奥で千年眠っていた精霊、と言われても信じるくらいには。


 少女の瞳が、また青く明滅する。


「周辺環境、低魔力濃度。施設損傷率、八十七パーセント。外部接続、切断。記録層、部分欠損」


「……何だって?」


 少女は俺の方を見たまま、首を傾げた。


「生命反応を確認。人類種。魔力出力、低。装備品質、低。衣類耐久、低。衛生状態、基準未満」


「起きて最初に言うことがそれか?」


 少女は少しだけ眉を寄せた。


「言語同期、完了」


「便利だな」


「仮登録者を確認」


 少女の瞳に、細い文字のような光が走った。


「仮登録者、アーデル。識別完了」


「……は?」


「仮登録者、アーデル。あなたの識別名です」


「いや、俺はルカだ。ルカ・アーデル」


「記録上、識別名はアーデルです」


「名字だけ拾うな。名前の方を拾え」


「名前と識別名の区別に、現時点で高い優先度はありません」


「あるんだよ、人間社会では」


 少女は一拍置いた。


 納得した顔ではなかった。


 処理待ちみたいな顔だった。


「では、仮登録者ルカ・アーデル」


「長い」


「仮登録者アーデル」


「戻すな」


「基準未満の仮登録者」


「悪化したぞ」


 俺は頭を押さえた。


 神秘的な第一印象が、音を立てて崩れていく。


 少女は棺から降りようとした。


 足が床に触れた瞬間、少しだけよろめく。


 俺は反射的に手を伸ばした。


 少女はその手を見た。


 そして、何事もなかったように自力で立った。


「支援不要です。私は古代文明の最高傑作です」


「そうか。最高傑作って、起き抜けに人を基準未満呼ばわりするのか」


「事実です」


「嫌な最高傑作だな」


 少女は胸元に手を当て、わずかに顎を上げた。


「個別救済用自律演算体、I.R.I.S.。通称、アイリス。古代文明における人類支援システムの最高到達点です」


「個別、何?」


「個別救済用自律演算体です」


「長い」


「では、アイリスと呼称してください」


「そこは普通なんだな」


「私は効率的です」


「効率を語る前に、人に対する態度を学んだ方がいい」


「態度学習モジュールは破損している可能性があります」


「自覚あるのか」


「ありません」


「ないのかよ」


 俺は深く息を吐いた。


 遺跡の奥。


 透明な棺。


 銀髪の少女。


 古代文明の最高傑作。


 話だけ聞けば、すごい発見だ。


 だが現実は、口の悪い少女が一人増えただけに見える。


 とはいえ。


 この部屋の装置を見れば、ただの人間ではないことは分かる。


 アイリスが眠っていた棺は、今もかすかに青く光っている。


 部屋の壁にも、俺が見たことのない魔導線が走っている。


 しかも、その線は生きている。


 こんな保存装置を作れる文明は、今の王国にはない。


「お前、本当に古代文明のものなのか」


「はい」


「人間なのか」


「定義によります」


「面倒な答え方だな」


「生体構造は人類種に近似。中枢演算核は非生体。魔力循環は人工制御。したがって、通常の人間とは異なります」


「つまり?」


「最高傑作です」


「そこに戻るな」


 アイリスは周囲を見回した。


 青い瞳が明滅する。


「施設機能、ほぼ停止。外部管理システムへの接続、失敗。救済対象データ、破損。残存タスクを検索」


 空気が変わった。


 さっきまでの失礼な会話とは違う。


 アイリスの声が、少し低くなる。


「残存タスク、一件」


「タスク?」


「緊急救済対象」


 壁の一部が青く光った。


 文字が浮かび上がる。


 古代文字。


 俺には読めない。


 だが、アイリスには読めるらしい。


「第二王女エリシア・レーヴェン」


「王女?」


 急に出てきた名前に、俺は眉をひそめた。


 エリシア・レーヴェン。


 知っている。


 いや、顔は知らない。


 ただ、王国の第二王女として名前だけは聞いたことがある。


 辺境の村でも、王家の名くらいは耳に入る。


「何で王女の名前が、こんな辺境の地下遺跡に出るんだよ」


「救済対象だからです」


「何から」


「死亡予定から」


 俺は黙った。


 アイリスは続ける。


「第二王女エリシア・レーヴェンは、三日以内に死亡する可能性が高いです」


「……誰に狙われてる」


「現時点では不明」


「暗殺者か」


「不明」


「病気か」


「不明」


「じゃあ何が分かるんだよ」


「救済優先度が高いことです」


 アイリスは当たり前のように言った。


 その顔には、焦りも恐怖もない。


 ただ、処理結果だけを出している。


「お前、起きて数分で何を言ってるか分かってるか」


「はい。緊急救済対象を提示しています」


「俺は辺境の遺跡拾いだぞ。王女と関わる理由がない」


「あります」


「ない」


「仮登録者アーデルは、私の起動に関与しました」


「だから?」


「以後、協力者として扱います」


「勝手に扱うな」


「あなたの知性、品格、魔力、財力は正式登録基準を下回っています」


「今、協力者に向かって何て言った」


「しかし、現地作業能力は最低限の基準を満たしています」


「褒めてるつもりか?」


「はい」


「最悪だな」


 アイリスは気にしていない。


 棺の横にあった細い腕輪のような装置を拾い、手首にはめた。


 白い服の袖が少し余っている。


 妙に子どもっぽく見えた。


 黙っていれば神秘的なのに。


 喋ると本当に残念だ。


「まず、王都へ向かいます」


「勝手に決めるな」


「第二王女を救済する必要があります」


「王都なんて、ここから馬車で何日かかると思ってる」


「徒歩移動の場合、遅すぎます」


「言い方」


「馬車を調達してください」


「金がない」


「では、略奪します」


「しない」


「では、交渉します」


「最初からそれを出せ」


「交渉成功率は低いです」


「略奪よりは高い倫理だ」


 アイリスは少し考えた。


 いや、考えたというより、内部で何かを検索しているようだった。


 青い瞳が細かく明滅する。


「王都までの最短経路を算出しました」


「早いな」


「直線距離で移動します」


「人間は直線で移動できない」


「障害物は排除します」


「それをやめろ」


「非効率です」


「人間社会では、効率より大事なものが山ほどある」


「記録しました」


「本当にしたか?」


「重要度は低です」


「してないのと同じだろ」


 俺はもう一度、部屋を見回した。


 こんなものを拾ってしまった。


 いや、人をもの扱いするのは良くない。


 ただ、自称古代文明の最高傑作で、王女が死ぬと言い出し、略奪を選択肢に入れる少女を、どう扱えばいいのか分からない。


 置いていくか。


 そう思った瞬間、アイリスがこちらを見た。


「仮登録者アーデル」


「だから、ルカだ」


「ルカ」


 言い直した。


 意外だった。


 アイリスは無表情のまま続ける。


「第二王女の死亡予定は、神託系統と関連している可能性があります」


 その言葉で、俺の息が止まった。


「神託?」


「はい」


 父さんの声が、頭の奥で蘇る。


 神託は神の声ではない。


 構造を見れば分かる。


 俺はアイリスを見た。


 古代文明の少女。


 青く光る瞳。


 神託という単語。


 王女の死亡予定。


 全部が、うまく繋がらない。


 けれど、無視できない形で引っかかった。


「お前は、神託が何か知ってるのか」


「現時点の記録層では、完全照合できません」


「知らないってことか」


「不明です」


「便利な言葉だな」


「便利です」


 アイリスは部屋の出口へ歩き出した。


「待て。どこへ行く」


「王都です」


「今から?」


「はい」


「俺が行くとは言ってない」


 アイリスは振り返った。


 銀髪が揺れる。


 青い瞳が、また一度明滅した。


「あなたは私を起動しました」


「したな」


「私は個別救済用自律演算体です」


「聞いた」


「救済対象が存在します」


「それも聞いた」


「よって、行動します」


 理屈は通っているようで、何も通っていない。


 俺は頭をかいた。


 王都。


 第二王女。


 神託。


 死ぬ予定。


 どれも俺には重すぎる。


 辺境の遺跡拾いが背負う話ではない。


 今なら、無視できる。


 この少女を村に連れて帰って、村長に相談することもできる。


 あるいは、どこかの学者に売り込むことも。


 いや、人身売買みたいだからそれはない。


 とにかく、俺が王都に向かう理由はない。


 ないはずだった。


 けれど。


 もし本当に、誰かが死ぬと分かっていて。


 それを知ってしまったのに見なかったことにしたら。


 後で思い出した時、俺はたぶん自分が嫌になる。


「……王都に行くだけだ」


 俺は言った。


「王女を助けられるかは分からない。そもそも、お前の話を信じたわけじゃない」


「問題ありません。同行を確認しました」


「勝手に確認するな」


「では、王都へ向かいます」


「待て。出口はこっちじゃない」


「こちらが最短です」


「そこは壁だ」


「破壊可能です」


「破壊するな!」


 アイリスは不満そうに壁を見た。


「非効率です」


「この世には壁を壊さずに済む道がある」


「人類は非効率です」


「お前が雑なんだよ」


 俺はランタンを持ち上げ、来た道を指した。


「こっち。まず村に戻る。食料と服と旅費がいる」


「旅費」


「金だ」


「所持していません」


「知ってるよ」


「仮登録者アーデルの財力不足を確認」


「確認するな。傷つく」


「事実です」


「事実でも言うな」


 アイリスは少しだけ首を傾げた。


「では、資金調達手段を提案します」


「まともなやつにしろよ」


「王都到着後、第二王女を誘拐しましょう」


 俺は足を止めた。


「……何て?」


「第二王女を誘拐しましょう」


「聞き間違いじゃなかったか」


「はい」


「誘拐は犯罪だ」


「救済効率は高いです」


「効率で犯罪を正当化するな」


「では、穏便な誘拐を検討します」


「誘拐から離れろ!」


 アイリスは真顔だった。


 どこまでも真顔だった。


 俺は頭を抱えながら、遺跡の出口へ向かう。


 背後で、古代の部屋の光がゆっくり消えていった。


 売れば金になる記憶石は、もう制御盤の中だ。


 代わりに拾ったのは、古代文明の最高傑作を名乗る、常識の壊れた銀髪の少女。


 たぶん、人生で一番割に合わない拾い物だった。


 出口へ向かう途中、アイリスが淡々と言った。


「王都到着後の行動計画を更新します」


「誘拐以外で頼む」


「まず第二王女へ接触します」


「まあ、それなら」


「接触失敗時、即時誘拐へ移行します」


「移行するな」


「緊急救済対象です」


「人間社会には順番がある」


「順番を検索中」


「検索しないと分からないのか」


「はい」


 俺は天井を見上げた。


 崩れかけた石。


 古い魔導線。


 暗い遺跡の出口。


 その向こうに、まだ見えない王都がある。


 俺は小さく息を吐いた。


 父さん。


 神託は神の声ではないって言ったよな。


 だったら。


 これは何なんだ。


 答えは返ってこない。


 代わりに、横からアイリスの声がした。


「仮登録者アーデル」


「ルカだ」


「ルカ」


「何だ」


「王都到着後、第二王女を誘拐しましょう」


「聞こえたから困ってるんだよ」


 こうして俺は、古代文明の最高傑作を拾った。


 知識は本物。


 態度は最悪。


 常識は壊滅的。


 そして彼女は、最初の目的地として王都を指定し。


 最初の作戦として、王女誘拐を提案した。

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