義両親
我の名はスタービー。
ドラゴン達の総まとめ、竜王を務めている。
偉大なるドラゴンなのだ。
そんな我には悩みがある。
子供のことだ。
娘と息子がいるのだが娘の方の連絡が取れない。
息子は大丈夫だ。
いつも死にそうな顔をしているがドラゴンだし大丈夫だろ。
……我が押し付けた街の主語が面倒なのかな?
だとしたら申し訳ないな。
今更変わってやろうとは思わないが。
娘の方はあれだ。
行方がわからないのだ。
気づいたらいなかった。
もう十年は姿を見ていない。
「あの子は昔からあぁだったからねぇ
変わった子だったよ」
我妻シルラにも言われている。
自分の子供のことを理解できていないのはこんなにも苦しいものなのだな。
生きていてさえくれればいいのだがな。
娘が先にいなくなるってどんな感覚なんだろう。
「知りたくないな」
この世界ではザラにあることだが親としては考えたくもないことだ。
「はぁ、休みたくても休めんな」
こんな状況じゃうかうかと死んでられない。
孫の顔くらい見て見たいものだ。
シャルロッテでもドゴールでも良い。
……
………逃げなくても良くないか?
ドゴールもいい歳なんだから嫁の一人や二人連れてきてほしい。
このままだとドラゴンの将来が心配だ。
ある日のこと。
愚かにも神代魔法を使ったものが出た。
「……全く面倒なものだ」
奴らは平和という言葉を知らないのか?
周りが落ち着いている時に限って暴れてくる。
迷惑極まりない。
「父上!!
妖精の大地が中心点だ!!」
そうかそうか。
ご苦労。
「じゃ、頑張って」
「えっ?」
なんだよ「えっ?」って。
俺はもう動きたくないぞ。
めんどいだし寒いし。
どうせ覚醒者だろ。
わざわざ我が出迎えなくてもお前でなんとかなるよ。
「えぇ〜………」
任せたぞ。
「ちょっと待て、もう一度頼む」
神代魔法を使ったのはシャルロッテだと?
何をしたいんだよあの子は。
……あぁ、ドラゴンを呼ぶため。
確かにこれが一番手っ取り早いけどな。
「そもそもなぜ飛んでこないのだ」
まさか飛べないとか……。
「そのまさかですよ」
なんでそうなった。
飛べないってことはドラゴンとして死にかけていた証拠ではないか。
いつの間に自分の管理もできなくなったのだ。
「全く、あの娘は……」
「それだけでなく旦那さんもいましたよ」
旦那?
シャルロッテに?
どこの物好きだよ。
「嘘みたいでしょう
ですが本当の話です」
……信じられん。
「私はまた姉上のとこに行く予定がありますが父上はどうですか?」
……そうだな。
伝言だけ頼む。
早く顔を見せろと伝えてくれ。
もちろん夫も一緒にだ。
うちの娘で本当に良かったのか聞きたい。
あんなで娘でいいのだろうか?
「ははっ
伝えてきますね」
あぁ、頼んだぞ。




