鍛治援軍きたる
ドゴールがやってきた。
二十名ほどの人材を連れて。
エルナスの言っていた鍛治援軍らしい。
俺に軽く挨拶をした後、すぐに連れて行かれてしまった。
「そう言えば魔石はどうなったんだ?」
街灯制作と錬金術に使うやつだ。
みたところ何も持っていない。
魔法袋もなさげだ。
「あぁ〜、それは………」
どうした?
何かあったのか?
「……どこからか魔石を大量に購入することがバレてしまいまして、町中のものが全て買い占められてしまいました。
その影響で街だけでなく近隣諸国のものも全て値上がりしてしまったようでして………」
高過ぎて手が出なかったと。
「すまない
いかなる処罰も受ける所存だ」
……そんなに悲観しなくてもいいのにな。
買い物を手伝ってもらっているのに文句なんて言えるわけがないだろう。
それにこちらはただ依頼を出しただけでドゴールには断る権利もあるし、無理をしてまで買う必要はないのだ。
だから無駄遣いをしなかったことを良かったと思いたい。
「許しをいただけるのはありがたいです
……あのぉ、ついでに姉上にも話をつけていただけると嬉しいです」
シャルロッテ?
別に怒ったりしてないよな?
「当たり前じゃないの
こっちは迷惑かけてるのに文句が出る方がおかしいわよ………」
「……かなり丸くなりましたね、姉上
以前なら逆上して街程度なら焼き払っておりましたのに」
「……ドゴール
世の中に入っていいことと言っちゃいけないことがあるのよ」
自分から地雷を踏みに行くか………。
シャルロッテも少し落ち着け。
「あまりこの辺りでは暴れないでくれ」
「だっってぇ、あんな笑顔で自分の黒歴史を掘り返されたら怒りたくもなるものでしょ」
気持ちはわかるがな。
厨二病の頃の写真を貼り出されるようなものだろう。
あれっ?
………うっ、頭が。
俺もやられた気がする。
思い出したくなかった。
そんなことはひとまず置いといて鍛治援軍だ。
きて早々鉱山に掘りに行くらしい。
人数は十人。
ちょうど鍛治援軍の半分だ。
人数はともかくこんなすぐに行っても大丈夫なのだろうか?
「彼らは採掘のエキスパートですので心配はありませんよ」
「経験があると?」
「キリジャロの方にある鉱山の現場責任者を任されていました」
……そんな優秀な人材がこんなところに来ていいのだろうか。
ありがたいのだがキリジャロの方が心配になってくる。
「若手が育ったんで大丈夫ですよ」
ならいいが………。
思うとこはあるが今は任せるしかない。
活躍に期待する。
「ちなみに鉱脈はどう探すんだ?」
あぁ魔法か。
便利なものがあるんだな。
俺にはよくわからないが街の西の方にある山に彼らは向かって言った。
彼らが言うにはかなり大きな鉱脈らしい。
種類まではわからないが掘っておいて損はないとのこと。
「銅だといいですね」
銅か。
精錬はどうするんだ?
これも魔法………。
「まぁ色々出てきますしね」
下手したら鉱毒が起こるかもしれない。
対策するには技術が不十分で魔法に頼るしかない。
危機感はあるらしいがどうしようもない。
「その辺は要研究だな」
「えぇ、時間を見つけて進めていきます」




