クジャク?
今日は森で一狩りすることになった。
せっかく作った養殖場が空っぽなんて勿体無いからだ。
場所は森。
余裕があるものを総動員して探す。
狙いはイノシシか鳥。
なるべく早く見つかって欲しい。
「いないな」
「いないわね」
確実に何かはいるはずだ。
だがいざ捕まえようとすると見えなくなる。
普段シラユリはどうやって捕まえているのだろうか。
………
………
…やり方を変えよう。
ただ追いかけても捕まえられない。
野生動物は警戒心が高いからだ。
それに無理に追いかけようとして迷子になったら怖い。
ならば罠を仕掛けよう。
仕組みは簡単だ。
シャルロッテの魔法を使う。
設置型の魔法で上を通ったものを捕縛することができる。
……かなり都合がよすぎる気がするが文句は言えない。
ありがたくその力を借りようと思う。
「まさか動物相手にこの魔法を使うとは思わなかったわ」
「ならどんな時に使うんだ?」
狩りに使わないのならなんなのだろうか?
侵入者を捕らえたりするのだろうか?
「……強いて言うなら戦争かしらね」
戦争か……。
巻き込まれたくもないし巻き込みたくもない。
だが悪意を持ってこの場所に攻め込んできたならば戦わなければならない。
そんなこと起きないと信じたいが話を聞く限りこの辺りは戦場地帯だ。
準備をしておくに越したことはないだろう。
「安心してね
この魔法には殺傷能力はないから」
……まぁそうだな。
殺傷能力があるなら狩りで使えるなんて言い出さないだろう。
そんなこんなで罠を仕掛けた。
ある程度分散して十箇所ほど。
成果が楽しみだ。
報告があったのは三日後。
獲物が警戒心を持たないように罠のある場所は近寄らないようにしていた。
かかったかどうかは魔法でわかる。
シャルロッテが言うには二箇所らしい。
まず一箇所目がありそれに遅れて二箇所目も反応したようだ。
群れだったのだろう。
同じ種類であれば繁殖も狙える。
俺たちは急いで森に向かった。
罠の周りは荒らされている。
獲物が暴れたのだろうか?
いくつか派手な羽が落ちている。
「鳥ね」
かなり大きい。
一メートルくらいある。
見た目はクジャクのような感じだ。
場所さえ良ければ神秘的だったかもしれない。
だが罠にかかったことで暴れてしまい土だらけだ。
「……これは食べられるのか?」
ただの鳥なら良いが色が食欲をそそらない感じだ。
「……確か人間の国では高級食材だった気がするわ」
「美味しいのか?」
「わからないわ
でも人間たちが乱獲し過ぎて今では幻とまで言われているわね」
話を聞く限りでは美味しそうだ。
まぁなんにせよ贅沢は言えない。
連れ帰ってみることにする。
二箇所目の方も同じ種類だった。
ただ若干の色の違いがあるのは性別のせいだろうか。
「そうだといいわね
増やせればシラユリも楽になるわ」
……そのシラユリが餌だと思って狙っているのは気のせいだろうか。
食べないようにきちんと言っておかないとだな。
「食べちゃダメよ」
「キュイッ!!」
微笑ましいな。
カルナたちにも話した後養殖場に放した。
カルナたちは喜んでいた。
やはり高級食材らしい。
話を聞くととある貴族が報奨金も出したりしているとのこと。
ここで繁殖ができて仕舞えば価値が大暴落しそうだ。
「多分それはないと思いますよ
身はともかく羽が高級ブランドの装飾品として地位を確立しておりますので」
……外貨の獲得も狙えそうだな。
この街を大きくするためになくてはならない存在になりそうだ。
時間はかかるが消費しても困らないくらいには増やしたい。
体は孔雀、身はキジの味だと思ってください




