ドゴールと街灯と鍛冶屋
ドゴールがやってきた。
シャルロッテの言った通りだった。
「姉上に呼ばれたんで仕方がないですよ」
……すまない。
苦労をかけるな。
あとでシャルロッテを注意しておくとしよう。
「いえいえお構いなく………」
ならば良いがな…………。
また何かあったら言って欲しい。
シャルロッテがドゴールを呼び出した理由は簡単だった。
魔石を手に入れるためだ。
ここ最近やっていた錬金術の研究で必要になったらしい。
「ワタシ、こう見えても魔法学に精通しているのよ
だから錬金術と魔法学を使って設置型魔法を作ろうと思ったのよ」
それもただの魔法ではなく永久に効果が続くもの。
世間一般では失われたとされる技術らしいが今のこの町では必要になるものだ。
「結界を張ろうと思ってね
キミが欲しがるかと思ってね」
効果としてはこの街に悪意あるものを排除する力があるらしい。
確かに欲しい。
より良い街を作るためにもなるべく問題ごとは減らしたいものだ。
………もしかして、
「俺に気を遣ってくれたのか」
「そうよ、ワタシできる女でしょ」
うん、そうだな。
さすがシャルロッテだ。
ちなみに魔石の方は街灯を作るのにも使うため俺の方からも頼むつもりだった。
………魔石ってなんだろ?
いまいち魔石というものを知らないので鍛治士のエルナスに聞いてみた。
「まず魔石には二種類あります
鉱石として採掘されるものと魔物から取れるものです」
二種類に分けるのは性質の違いが理由らしい。
採掘される方は魔石に含有されている魔力量が低く、魔物から獲れるのは含有魔力量が高い。
これは魔物産は魔物の体内で濃縮されることによって生成されるからだ。
魔物産は量が取れないが魔力の伝達がよく武器にするのが好まれるそう。
一方鉱石の方は量産できるため数が必要な魔道具の制作に向いている。
ただし、まだちゃんとした生成方法が開発されておらず純度が低くなってしまうらしい。
「街灯くらいならいけると思うわよ
魔法自体は簡単なものだし」
それなら良いのだが、お金の問題はどうだろうか。
あまりにも値段が張るようなら別の手段を考える必要があるかもしれない。
「ドゴールならなんとかしてくれるわよ
だから心配はいらないわ」
その自信はどこから出てくるのやら。
ドゴールの顔が青いぞ。
「善処します………」
あまり無理はしないで欲しい。
別にないならないで構わない。
その後ドゴールは鍛冶屋に寄って帰っていった。
ものがものだからきちんと確認を取ったらしい。
エルナスの方も忙しそうだ。
鍛治援軍を呼ぶための準備をしている。
「鍛冶屋が広くなったんでね、ドゴール様が次に来る時にでも連れてきてもらおうかと思っております」
エルメスはその要求を通すために魔道具を渡すことを約束したらしい。
どんな魔道具なのかはわからないがせっせと働いている。
邪魔をしないでおこう。




