道作りのカルメン
まぁ当然逃げれるわけもなく働くことになった。
圧がすごかった。
逃げようとすると睨まれる。
……死なないためには働くしかないようだ。
ここでの俺の役目はキリジャロの街と同じでカルナの要求してきたものを作ることだ。
1番の仕事はレンガ作り。
舗装された道を作るらしい。
住宅用のレンガも必要らしいがもうしばらくお預けだそうだ。
「作るにあたって窯が必要になるな……」
それも高温になるものだ。
生半可なものでは作れない。
それに粘土もない。
作る作ると口に出す分には簡単だが何も準備ができていない。
「まずは窯をつくらないといけないな」
……その鎌を作るのにもレンガが必要だ。
だが私の手元には何もない。
もう一度街に戻って買い漁るしかないか?
だがどうやって街に行く。
「私は転移魔法なんて使えないぞ」
もちろん妻も使えない。
「ふっ
詰んだな……」
なんて言い訳しようか?
下手なこと言うとドゴール様のお姉様に殺されるかもしれない。
「何してるんだ?」
………びっくりした。
ドゴール様のお姉様の横にいた方ではないですか。
この地での最大の権力者だ。
下手なことを言ったら処刑されるかもしれないな。
……でもなぁ、優しそうなんだよなぁ。
相談するにはこの方しかいないよな。
カルナたちは建築用に竹をとりに行っちゃったしなぁ。
この方はこの方で畑仕事の合間に来てくれたんだよなぁ。
………腹を括るしかないか。
「実は………」
………スッキリした。
色々文句を言われるかと思ったらこちらの要求を全て受け入れてくれた。
窯を作るためのレンガはドゴール様に持ってきていただくらしい。
ドラゴンに持ってきてもらうの?
………私生きているかな?
とても恐れ多くてできないようなことを彼の方はやってのけた。
「人の皮をかぶった神の一柱なんじゃないかな」
ドラゴンを奥さんにするくらいなんだし違いないか。
……そんなのに相談した私もすごいな。
我ながらよく頑張ったと思う。
だが他にも問題はある。
粘土をどうするかだ。
煉瓦を作るためにも採掘場所を探さなければならない。
「どこか近いところにないものか……」
「北にあると思うぞ」
カルナだった。
いつの間にか帰ってきていたらしい。
……それよりもだ。
粘土があると言ったな?
「北に湿地帯がある
粘土ならそこで取れるだろう」
よかったぁぁぁぁ
すごいホッとした。
寿命が少し伸びた気がする。
これ以上相談するなんてできる気がしなかったもん。
やっっっと問題は消えた。
仕事に手を出せる。
レンガが届いたのは一月後だった。
少し遅かったが理由がある。
街ではドゴール様が依頼を出してきたと大騒ぎだったらしい。
ドラゴン様直々の依頼なんて滅多にないのだ。
街のみんなは全力で頑張ったようだ。
そのおかげがレンガはかなり丈夫になっている。
耐火性能も抜群だ。
元々魔法でどうにかするつもりだったがこれならその必要はなさそうだ。
なんにせよちゃんと届いたのだ。
やっと本業に手を出せる。
こうして私は働き始めた。
妻と共にやる一生一代の大仕事だ。
「頑張ろう」
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