情報収集とご飯の調達
周りを見よう。
どこにでもありそうな森だ。
だがおかしい。何故こんなとこにいる。
夢遊病というやつなのか?
わからない。
持ち物は?
寝る時と同じ作業着だ。
財布も携帯もカバンもない。
体に違和感もない。
「はぁ〜」
盛大なため息が出た。
こうも不思議な体験をしているのに妙に落ち着いている。
自分の好奇心がよく仕事をする。
全てが新鮮に見える。
「とりあえず、周りを探索するか。」
こんな状況でできることなんてほとんどない。
助けを呼ぼうにも、こんなところまで人が来るとは思えない。
ならば少しでもひらけたところに出るのがこの場合の正解だろう。
さらにいうとここは森。
死角が多いのだ。
木々の陰から野生動物に襲われたらたまったものじゃない。
しばらく歩くと川があった。
深くはないが水量はありそうだ。
川の流れが早く、いわゆる渓流と言われるような状態だ。
…‥ずっと歩いていたせいで喉が渇いた。
川の水を沸騰させずに飲むのはご法度だと何かで読んだ気がするがそんなの気にしない。
水を飲まずに死ぬより水を飲んで死んだほうがマシだ。
「あぁー、生きかえるぅ。」
唯一出た感想はそれであった。
そしてしばらくの間、ここを拠点に助けを待つことにした。
「水があれば生きれるしなぁ。
‥‥腹が減ったな。
どこかにたべれるものはないのだろうか。」
活動を始めてどれくらい経ったのだろうか。
生きていれば腹は減るものだ。
仕方がない。
幸い、目の前には川がある。
魚の一匹や二匹くらい居るだろう。
「いや、道具も無しにどう獲れというんだよ。」
水は魚のメインフィールド。
どう頑張っても人が太刀打ちできる場所じゃない。道具がないなら尚更だ。
「諦めてカニでも探そう……。」
決断にそれほど時間はかからなかった。
時間はかかったがカニを何匹か捕まえた。
青白く、食欲の湧きそうな種類じゃないが食べれそうだ。
サワガニという種類だったか?
見覚えがあるような無いような気がする。
美味しそう。
だが残念。
調理ができない。
火がないからだ。
淡水性の甲殻類は生で食べるのが危険だ。
寄生虫で食当たりすることがある。
順番前後するが火を起こすことにした。
どれくらい経ったのだろうか?
都合よくつる性植物があったのでテレビで見た覚えがあるきりもみ式の火おこしを試した。
結果は成功。
火種が消えないよう枯れ枝や枯れ葉を投入しながら見守っている。
カニ?
そんなの知らん。
気づいたら逃げていた。
時間をかけ過ぎたせいだろう。
あたり一面真っ暗だ。綺麗な星月夜だ。
何もできずに1日が終わる。
せめて空腹くらいは紛らわしたかった。
腹が減り過ぎて寝れそうにもない。
「ん?」
ガサガサと茂みをかき分けるような小さな音がした。
風ではない。
吹いてないから。
ならばなんだ?
音のした方をじっと見続け様子を伺う。
大学の合格発表よりも緊張している。
「ツノの生えたうさぎ?
なんだそれ?」
びっくりした。
こんなの見たことないから。
そして、自分の中で出ていた一つの疑問が確信に変わった。
「やはりここは俺が知らない世界なんだなぁ。」
異世界というやつだろうか?
日本じゃ見もしない、誰も知らないような生き物がいるのだ。
そうと考えるほかない。
「そうだ、ウサギは……」
バカみたいに興奮して声を出したせいだろうか?
うさぎは逃げた。
困惑しつつも辺りを探索
↓
川を見つける
↓
魚探す
採れないからカニを探す
↓
採れても火がなくて調理できず
だから火おこし始める
↓
難しくて時間をかけ過ぎてしまう
(カニが逃げる)
↓
やっとの思いでついた火を眺めて落ち込む
(ただし夜)
↓
ウサギが来る
↓
ハイになる
↓
うさぎ逃げる




