筑前煮
「ただいまー!今日のお弁当も美味しかったよー!」
と、ひとみ先輩が帰ってくる。
「はい、お弁当ありがとうございます」
「うん、ごちそうさまでした。今日の晩ごはんは何?」
「今日は筑前煮と鮭の塩焼きですよ」
「いいね〜、和食ごはん。楽しみ!着替えてくるね」
と、寮監室を出ていった。作りがいがあって嬉しい限りだ。
「ごはんはどうですかね?」
「昆布を入れてるだけだから、目に見えるような変化はないと思うわぁ」
今日の晩ごはんは、昆布だしのごはん、筑前煮、鮭の塩焼き、お味噌汁だ。いつものごはんは何もせずに炊くけど、今日は純和食だし、ということで昆布を入れて炊いてみたのだ。
「筑前煮はもう少しで味が染みるでしょうし、鮭はもうそろそろ焼きはじめかしらね」
「お味噌汁先に作っちゃおうか?」
「そうね。たまには味噌も変えちゃいましょう」
というわけで、赤だしの味噌を使うことになった。とはいえ作り方はいつも通りだ。
鮭の塩焼きも、冷凍の塩鮭を買ってあるので、水に漬けて解凍&塩抜き。このあと水気を軽く拭き取ってから焼くくらいだ。塩やしょうゆは各自の判断で使ってもらう。
「さちちゃん、お勉強はどうかしら?」
「今日からすみれも入れて4人で問題出したり解いたりしてるよ。本格的なのは土曜からだと思う」
「そう。ちゃんと勉強しててえらいわね」
私が鮭を引き上げて、おばが受け取り、キッチンペーパーで水気を取っていく。多少氷の芯があっても大丈夫とは言われたが、気をつけて取らないと崩れる。
「土曜は4人でいいのよね。お菓子とかいるかしら?」
「この間のムース、私が作ってもいいかな?」
「もちろん。オレンジとかを飾ると見栄えもよくなるわよ」




