涙を溶かす温かさ
「さちちゃん?大丈夫?」
「え、すみれ・・・・?どうしたの、そんな顔して」
「こっちのセリフだよぉ」
呼ばれる声に気付いて顔を上げた。そこにはすみれが泣きそうな顔で私の顔を見ていた。
「学校で片山先生と話したって聞いて、その後から様子がおかしくなってて、気付いてるけど気付いてないフリして、蘭ちゃんも明ちゃんもそっとしておこうなんて言うし、どうしたらいいかわかんなかったけど、今はわかるよ」
「すみれ、なんで泣いて・・・ほら、顔をふいて?」
「今のさちちゃんは独りになっちゃダメだよっ!」
涙をボロボロと流しながら、すみれは私を抱きしめてくれた。その温かさが、私の中で何かを溶かした。
「片山先生と、話して、これまで、思ってた、ことがね、全然違うんじゃ、ないかって、私、わかんなくなって、それでね・・・・・」
「うん、うん」
2人で泣きながらポツポツと話をした。私がつっかえながら話すのを、すみれはただ聞いてくれた。
「私、どうしたらいいの?今までも、思ったし、考えたけど、わかんないよ」
涙が、止まらなかった。言葉も止まらなかった。意味のない声も出ただろう。でも息が苦しくなるまで、声を出し続けた。
もう私だけでは、どうしたらいいか分からなかった。
「さちちゃん」
おばも私を抱きしめてくれた。
「私は、私たちは、さちちゃんの味方だからね。なんでも話してみなさい」
「う、あぁぁぁ・・・・・!」
悲しいとも、悔しいとも、わからない感情があふれた。
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