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私の前で命を馬鹿にするな  作者: 黄野ポピー


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叔母と姪

「さぁ、凝ったものでもいいんだけど、簡単おいしいやつを沢山作っておいた方が皆喜びそうだしねぇ。ちょっとしたデザートにして夕食のおまけにしましょう」


そう言っておばが用意するのは牛乳とマシュマロ、インスタントコーヒーとココアパウダーだ。


「砂糖と卵はどれくらい?」


「このレシピなら、砂糖も卵も使わないのよ。味もコーヒーとココアで2種類作れるし、丁度いいわ」


今回、完全に私はレシピを教わる側である。プリンとか、普通のお菓子なら作れるが、特殊なものは作れない。


「そうねぇ・・・・味変えて作っても、どっちもって言いそうな子が何人かいるからたっぷり作りましょうか。まずはココアからいきましょう」


そうして、牛乳を300cc小鍋に入れる。火は弱火でいいそうだ。そこにマシュマロを100グラムとココアを20グラム加える。完全にマシュマロが溶けたら茶こしでダマになっている部分を取り除きながら、器に移す。粗熱をとって、冷蔵庫で冷やして固まったら完成。


「ずいぶん簡単だね」


「マシュマロに砂糖もゼラチンも入ってるから固まるらしいわ。一度やってみたかったのよぉ」


続いてコーヒー味だ。分量は同じだが、ココアではなくインスタントコーヒーを加える。スプーンで3〜4杯という曖昧な伝え方だったが、香りはとてもよかった。


「ゼラチンで固める冷たいデザートなら、ゼリー?見た目はプリンだけど」


「卵の力で固めるわけじゃないのと、食感としてはムースに近いかしら」


これで合わせて10個以上のムースができた。ケンカも起きないだろう。


「さちちゃんはこれから課題をするの?」


「昨日の夜に課題の内容確認したら量が少なくて。夜の内にやっちゃったんだ」


「それならお茶にする?それとも少し休んでる?」


「お茶にしようかな。アイスコーヒーがのみたくなっちゃった」


「はいはい、クッキーもいる?」


「うん、ありがとう」


そうして訪れるゆったりとした時間。沈黙が苦痛でないのは平和な証拠だと思う。


しかし、その沈黙を崩したのは叔母だった。


「ねぇ、さちちゃんは奥野くんのこと、どうするの?」


「・・・・・・・どうにもしないよ。関わりがなくなるのが、一番の理想かな」


「私だってさちちゃんのことは心配してるし、奥野くんのことも一応考えてるのよ。でもねぇ・・・・叔母と姪っていうのもあって、どうしてもさちちゃんの見方でいたいと思うわ」


「そこまではっきりと考えてくれてるんだね。ありがとう」


「だからね、さちちゃん」

―――危ないことはしちゃだめよ?

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