下ごしらえ
「こんにちは」
「こんにちは、花谷すみれさんね?お話は聞いてるわ」
たっぷりの荷物を持って寮監室へ行った花谷さん。お茶を飲みながらおばさんと少し話をしているところだ。
「はい、104号室のカギです。今日からこの部屋を使ってね。掃除とかはしてあるから、いつでも休むことができるからね」
「ありがとうございます。あ、それとお聞きしたいんですが」
「なぁに?」
「もしお部屋を汚しちゃったら、どうしましょう?」
「基本的には自分たちでお掃除なんかもしてもらうつもりだけど、どうしても綺麗にできないような汚れのときは、その時考えましょう」
「わかりました。これからお世話になります」
ペコリと頭を下げると、104号室へと向かった。
「おばさん、今日のごはんは酢豚でいいのかな?」
「うん、昨日もらったパイナップルがいい熟れ具合だったしね。お肉も野菜もあるから、そうしましょうか」
「じゃあ準備しておくね」
「中華は先に全部の下ごしらえをするのよ。私もやるから、少し待っててね」
というわけで、酢豚の材料になるものを集めてきた。持ってきたのは人参、玉ねぎ、たけのこ、パイナップル、豚肉だ。おばに聞きながら下ごしらえは私が担当することになった。
「人参は小さめの乱切り、玉ねぎも乱切りでいいわ。たけのこは水煮だからそんなに火の通りは気にしなくていいわね。一口大で。豚肉も一口大に切り出したらパイナップルは皮を向いて、縦4つに割る。真ん中の芯の部分は硬くて食べにくいからね」
ほうほう、と聞きながら作業を進めていく。特にパイナップルなんてそのまま切る機会は無かったが、想像で出来るのでやってみたらできた。




