遅めの夕飯
「ただいま戻りました。遅くなってすみません」
「おかえりなさい、奥野くん。連絡はくれてるから大丈夫よ」
「はい・・・・・」
「さ、座りなさい。今ご飯温めるから」
そういえば康太がいなかったな。と今更思い出す。制服のままだし、どこで何をしていたのか。
「餃子ですか。いただきます」
「変わり餃子よ。中身は食べてのお楽しみ」
「そうですね。カボチャでした」
既にみんなそこそこに食べ終わり、はじめほどの賑やかさはない。そのため今から食べ始める康太の餃子の中身が気になるようだ。
そんな空気を知ってか知らずか、呑気に食べすすめている。
「スープも美味しいです」
結局というか、康太は最初のカボチャとチーズ入りを当てただけで大きな反応もなく食事を終えた。
私とすみれが皿洗いをする。おばはお茶を飲んで休憩だ。
「奥野くん、ずいぶん遅く帰ってきたね」
「そうね」
「なにかあったのかな」
「デートでもしてたのよ。付き合ってる人がいるみたいだし」
「そうなんだ」
「一応連絡は受けていたから遅くなるのは知ってたけど、理由までは知らないのよねぇ」
そういえば、少し前から夜の訪問がなくなっていたな。てすとに入るからだと思っていたけど、何か思うことでもあったのだろうか。
「ま、私には関係ないわ。彼には彼の事情があるだろうし。はい、お皿洗いおしまい」
「こっちもおしまいです」
「ありがとう、2人とも」
そうして寮監室を出て自室に向かった。そこに康太がいた。すみれも一緒だ。どうするか。
「こんな時間に何か用かしら?」
「さちと話したい。花谷さんは、その、ごめんだけど」
「さちちゃん・・・・・」
「いいわ。手短にして。すみれ、冷えるから部屋に行っていて」
「・・・・・うん」
「俺、新しく彼女が出来た」
「知ってるわ。その彼女さんから色々言われてるし」
「俺は、りこのことを忘れることにしたよ」
「・・・・はぁ?」




