表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
110/113

傷をえぐる

「ごちそうさまでした」

と声をかけてから朝食を終える。


「さちちゃん、今日はお皿洗うの私がやるからね」

と、すみれが言ってきてくれた。


「すみれ、いいのよ?好きなことやってても」


「これが私の好きなことだもん。寮監さんからもOKもらったよ」


「・・・・・・それなら、お願いしようかしら」


「うん、おまかせあれだよ」


というわけで、私は先に自分の部屋に帰ってきた。とはいえやることはない。テスト明けで課題も出てないし、復習等はテスト勉強でさんざんやったし。お菓子でも作るか・・・・と考えていると、ドアがノックされた。すみれがお皿洗いを終えたのだろうか?


「康太だけど、今話せる?」


・・・・・・そういえばコイツのことを忘れていた。考えたくなくて忘却していたらしい。

ふぅー。と重たい息を吐きつつドアへ向かう。


「なになしら?」

多分声は凄まじく冷たいだろう。自分でも驚くくらい温度がなかった。


「学校でのこと、謝りたくて。その、ごめん」


「いいわよ、貴方は悪くないでしょう?悪いのはあの場で取り乱した私の方だわ」

そうだ、私が悪い。あの瞬間、色んな思いが頭の中で駆け巡って猫をかぶることすら忘れていた。


「でも、さちがあんな風に言うなんて、すごいこと、だろ?」


「そうね、なかなか無いと思うわ」


「だから、それだけさちには大きな事だったんだ、って思って。それで」


「謝りにきた、わけね」


こくり、と頷いた。


「あの時言ったのは本心よ。私はあなたが憎い。だから、出来るだけ関わらないでほしい。最低限の会話はするけど、それだけにしたいわ」


「わかった。今後はむやみに話しかけたりはしない。でも、改めて聞かせてほしい。さちにとって、りこはどんな存在だったのか」


「・・・・そうね。私にとってのりこは何よりも大切なものよ。きっと、恋心として、好きだったんでしょうね」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ