分岐点
ここから宇治菰野の反撃が始まる。小池の1on1、溝口とのコンビプレイ、溝口からの展開、溝口のオフェンスリバウンドなどで一気に失点する。石山もこの合宿でディフェンス強化に取り組んでいたが、小池はそれを上回った。
こちらのオフェンスはと言うと冨田が崩して石山という場面が多かったが、石山はシューターとしては優秀だがオフェンスを展開させるのは苦手で上手く繋がらなかった。何よりディフェンスで小池についているのが大きい。溝口ばかりで来ると思っていたが実際は小池中心だった。石山の負担は大きい。2Qが終わり39-31。
ハーフタイムに石山に下がるように指示が出る。代役は2年生SGの藤山。シュート力こそないがディフェンスはなかなか上手い。小池対策だ。それから永野と冴島が交代、俺と2年生SFの堀土も交代、冨田も1年生PGの早川と交代。ラインナップは早川、藤山、堀土、冴島、伊田。スタメンとは特にオフェンス力で見劣りするが、冴島を中心に攻めるのだろう。恐らく問題ない。
「伊田、マッチアップはどうする」
鈴木監督が伊田の前に立ち質問する。
「俺が溝口につきます」
伊田は負けず嫌いで気の強い性格だ。このまま終わりたくはないだろう。
「抑えられるのか?ポストプレイもリバウンドも」
伊田は黙る。
「俺がカバーしますよ」
冴島が沈黙を破る。冴島は笑っていた。
これが公式戦なら恐らく冴島が溝口につくだろう。しかしこれは練習試合。伊田が県内上位のセンターとマッチアップしてどこまでやれるかというのは是非とも試したい。
「とりあえず任せるぞ、2人とも」




