午後練習
午後の練習は14時から始まる。体育館では女子バスケ部が練習をする。俺達はウエイトルームに集合していた。設備は充分にあるが、部員全員分の設備ではない。交代でマシンやバーベル、ダンベルを使ってトレーニングをする。1つのトレーニングにつき8~15回を3~5セット、限界まで身体を追い込む。鈴木監督、北村コーチはフォームが間違っていないかしっかり監視する。重量はそれぞれだが、やはり冴島はずば抜けていた。
2時間程が経ち、全員がメニューを終えたところで再び1時間の休憩。夜間練習に備えてのんびり過ごす。その間には栄誉補給もする。
俺と冨田は女子バスケ部の練習を見学しながらステージの上でドリブル練習をする。
「山里さん、やっぱ女子の中じゃ上手いな。普通にスタメンは間違いないだろ」
冨田がドリブルしながら呟く。
「俺らと練習してるしな。女子は練習少ないし」
女子バスケ部には監督がいない。顧問のやる気次第で練習の有無が変わる。男子は合宿中だが女子には合宿がない。自主トレをやっている選手も恐らく山里だけだ。スタメンになるのは必然的だろう。
女子の練習は5時に終わり、入れ替わりで男子が体育館に入る。
「お疲れ様ー」
冨田が山里に言う。
「お疲れさん」
俺も続いて言う。
「あ、お疲れ様。これから練習?すごいねー」
山里はかなり汗をかいていた。この暑い時間に体育館で走り回っていたのだ。当然だろう。顧問は冷房のかかった部屋にいたのに。俺は少し顧問に怒りを覚えた。
「練習時間なんとかなんねえのかよ、この時間は暑すぎだろ」
俺は教官室の顧問を睨みながら言う。
「しょうがないよー、練習出来るだけましだし。また一緒に練習しようね!」
山里は手を振り部室に戻って行く。冨田は手を振り返し、俺も小さく手を振る。




