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膠着
形はどうあれ7点差。これでようやく尻尾が見えた。
続くディフェンス。ディアプへのアリウープパスを冴島が弾いて蛇川が拾う。マイボールとなる。すぐに全員が走り出し、冴島がボールプッシュ。左45度の冨田にパスが渡りすぐにリターンパス。冴島がフリーでレイアップを決める。71-76。
梅岡はディフェンスに戻れていない。明らかに走れなくなっている。特にディアプに至ってはゴール下からほとんど動いていなかった。梅岡の監督は選手達を叱りつけていた。
続くディフェンス。梅岡は時間を使ってスリーを放つが外れ、ロングリバウンドを俺が拾う。速攻のパスを出そうと思ったが、今度は戻りが早い。残り6分30秒。冨田にボールを渡し、オフェンスに向かう。
ここから試合は膠着状態になる。意地でシュートを止め、ディフェンスリバウンドをとり、速攻は出させない。時間だけが過ぎて行き残り2分を切ったところで鈴木監督がタイムアウトを要求する。タイムアウトはあと1つ。
「冴島、ディアプを外に連れ出せ、そこからはお前に任せる」
珍しく曖昧な指示だったが、その意味は全員が理解した。ディアプとの1on1か、空いたスペースを攻めるかだ。
「大和、お前も外で構えてろ」
冴島から俺に指示が出る。俺は黙って頷き、立ち上がる。




