応酬
ブロックされたボールはバックコートまで飛んでいき相手に速攻を許す。2-5となった。
「1本!落ち着いて!」
冨田がすかさず声を出す。よく考えてみれば冴島らしくない強引な1on1だった。強引にドライブするのは冴島の強さだが、過程がいつもとは違う。
冨田がいつもよりゆっくりボールを運ぶ。今度は冴島と逆サイドの蛇川にパス。 蛇川はローポストの佐倉にパス。蛇川が逆サイドに切れて佐倉のローポストからの1on1が始まる。パスフェイクを入れ、バックダウンを2回、ターンアラウンドシュートと見せかけ、1歩中に入る。そこには当然ディアプ。佐倉はディアプが跳んだと思い逆サイドのローポストにいた大内にバウンドパス。しかしディアプは手を伸ばしていただけで跳んではいなかった。大内はワンドリブル入れてゴール下でシュートを狙ったが、叩き落とされる。
またしてもオフェンス失敗。このインサイドのミスマッチは致命的かもしれない。
ディフェンス。梅丘はディアプを経由してスリーポイントを放つ。シュートは外れたが、大内がスクリーンアウトを怠りディアプがリバウンド。大内はオフェンスでの失敗を引きずっていた。ディアプはワンドリブル入れてダンクを決める。
会場が沸く。滅多に見られないダンクが試合中に出たのだ。当然の反応だろう。
佐倉がエンドラインを越してボールを遠投。冨田がボールを掴み早いドリブルをしてボールをリング付近に投げる。そこに冴島が空中でボールをキャッチしてそのままシュートを決める。ダンクではないがアリウープ完成。この3人はうろたえてなどいなかった。主導権を奪い返すつもりだ。これで4-7、会場は再び静まる。




