先制攻撃?
翌日月曜日の練習から、冴島と大内のマッチアップが増えていた。これは監督からの指示で、対ディアプ用にリバウンドを鍛えるためらしい。チーム内で1番身長が高いのは冴島で、ディアプにマッチアップするのは大内だ。大内が冴島にオフェンスリバウンドをとられ放題だと、おそらく梅丘とは試合にならない。大内が必死にスクリーンアウトして他の選手がリバウンドを拾う。これが理想の形だろう。
そうこうしてるうちに土曜日を迎える。いよいよ3回戦が始まる。
オフェンスはなんとかなる気がした。冨田と冴島がいるからだ。問題はディフェンス。ディアプのリバウンドを防がなければ勝機はない。
ティップオフ。ディアプが冴島より少し早く跳び、ボールを前に弾く。しかしそのボールを蛇川がカット。冨田がボールを手にする。
「1本行きましょう」
冨田が人差し指を伸ばし、一旦落ち着かせる。ゆっくりボールを運ぶとスリーポイントラインの外からプレッシャーをかけてくる。冨田のシュートは警戒されているようだ。となると最初のオフェンスは当然、冴島にボールが渡る。冴島はパスを受けながら右にドライブ、途中でレッグスルーで左に切り返しレイアップを狙う。が、当然そこにはディアプがヘルプに来ていた。ブロックされる、と思った瞬間、逆サイドの蛇川にパスが出る。蛇川はミドルシュートを決める。
見事な連携を見せ先取点をとる。しかし冴島の表情は浮かなかった。やはりディアプの高さは脅威だ。
続くディフェンスではディアプに押し込まれ、ディフェンスが小さくなったところを外から射抜かれる。
オフェンス。冴島がボールを運び、右45度から強引に1on1。ディフェンスと接触しながら無理矢理リングに向かい、レイアップ。今度は逆サイドから跳んできたディアプにブロックされる。
ベンチにいる全員が驚いた。俺達は冴島がブロックされるところなど見た事がなかった。




