午後の部
ファストフード店を後にし、再び公園のバスケットコートへゆっくり自転車を押しながら向かう。
「次はフリースロー5本連続な。全員終わるまで帰れない事にしよう、それから妨害も有りにしよう」
まずは山里から。6号ボールを冨田から受け取り、ドリブルを3度、少しだけ跳んで両手でシュート。シュートは少し短かったがリングに収まる。
同じリズムで何本も続けて打つ。が、5本連続となるとなかなか決まらない。
「ふーっ」
大きく息を吐き、呼吸を整える山里。
「大丈夫?一旦休む?」
「大丈夫。このまま打つ」
冨田が心配して声をかけたが、意外に根性がある。
なんとか5本連続成功し、次は俺の順番。冨田から7号球をバウンドパスで受け取り、ゆっくり2回ドリブルをつく。シュッという音が鳴るような綺麗なフォームでシュートを放ち、いきなり成功させる。
「おっ」
「なんだよ」
「フォーム綺麗だな。こりゃ期待出来そうだ」
俺はいきなり4本連続で決め、5本目。指が滑りボールはショート。惜しくも外れてしまう。
「あーあ。パーフェクト失敗〜」
「うるせえ」
次5本連続で決めれば確率は90%。それなら文句ないだろう。ゆっくりルーティンを行い、シュートを打とうとした瞬間、冨田が高速でドリブルをつく。
シュートは右にそれてしまった。
「よーし、動揺してるな」
そういえばそんなルールだった。気を取り直してゆっくり自分のリズムを作る。それから冨田は3本連続で成功する度あの手この手で邪魔をしてくる。結局俺は山里より時間がかかってしまった。
そして冨田の番。3度ドリブルをつき、低くしゃがんで全身を伸ばすようにシュートを放つ。ボールはリングを通過して冨田のところへ帰ってくる。見とれてしまった。冨田のシュートは美しいと感じさせる。3本連続で決めたところで我に帰り、うるさくドリブルをついて妨害する。が、結果は変わらない。冨田は8本連続で決め続け、9本目でやっとリングの上をボールが跳ねる。しかしボールはリングに吸い込まれるように収まりシュートは成功。最後はスウィッシュで決めて10本連続成功。
「うし」
大したリアクションも見せずに冨田はフリースローを終わらせる。
「そんじゃ2人はハンドリング練習ね」
2人でボール2つのパスとドリブル練習。6号球と7号球両方を使ってやる。左手でドリブルを3度つき、片手で相手にパス、その直後にパスを受け取りまたドリブルしてパス。俺は片手でキャッチするように言われた。地味だがキャッチ、パス、ドリブルが磨ける練習だ。
冨田はこちらをちらちら見ながらフローターシュートの練習をする。しばらくして、なるべく速く20回ミスなくやれたら終わるように言われた。




