イルミナイトGODネオン
神棚の中央の鏡から突然、光の玉が火花を纏って現れた。
火がはじけるような音が汚部屋に拡がる。ジジッジ…ジジジジ
眼鏡に仕込んだ謎の分析ガジェットを起動しながら、
ミコトがまず呟いた。「面妖な・・・。」
クレハ「ちょ!シキ、後ろ!!!」
シキ「・・・なん・・」
光の玉は大きくなり、4人と1匹のいる汚部屋全体が暖かい
七色金色の光に包まれた。
そして七色の光が最高潮に達したとき、瞬時の青い閃光と共に現れたのは、
60cmほどの小さな小さなおじいさんだった。白い衣をまとい、
手にはぐるぐるの杖。彼はすました顔でシキ達、そして部屋をきょろきょろと
見まわしている。敢えていえばマンガの仙人のようないで立ち…。
一同が呆けていると仙人は杖で床をコンコンと叩き、咳払い。
そして、強烈なエコーをかけたような、やけに明るい声でこう言った。
「あまつ ひかり みなに あまねく 降りたまえ 」
高周波のようなエコーが余韻となる。
その瞬間ぬるたろの顔が真っ白になった。
かなり小さな声だがぬるたろが「ヒイイ」と言ったように聞こえた。
怯えた様子でそのまま一目散に部屋の外に逃げて行ってしまう。
かなり取り乱したシキ「ちょ…。ぬるたろ!!‥‥まじ・・・どうしたんだ‥‥。」
その瞬間、壁にひびが入り始めた。ミコトは眼鏡を輝かせつつ即座に警戒モードに入り、
スカートの下から例の改造スタンガンを抜いた。
ハっとしながらクレハ「シキ!・・委員長を止めて!」
「……侵略的接触とみなす他なし! ハハ!
ハハハハ!今ここに戦闘狂モードを解放! デスナイトミコト/委員長スペシャル、
最大出力!!ブレードオン!!見敵必殺ゥ!!!」
ミコトが突撃しようとした瞬間、シキは反射的に首筋に手刀を決める。
(スコ)
「……だから待てって」
「く…」ミコトは眼鏡を光らせたまま…あえなく床に崩れ落ちた。
すると謎の仙人は、ミコトが叫んだ言葉がツボに入ったらしい。直ちに激しく反応した。
「ですなゐと みこと だいけんげん♡
わくわく おおぉぉ~♪」
きゃっきゃいと満悦そうに笑いながら、光をビカビカ強めてぴょんぴょん跳ね回る。
その喜びの反動で、壁の崩壊が一気に加速した。(ミシミシミシミシミシ)
シキ(青ざめながら): 「ヒイイ……おい、そこで喜ぶなよ!
武器名がツボったからって壁を壊すんじゃねえ!!頼む・・。。つーかマジもんの神か?」
タマキ「‥‥」
(地域と宗教宗派によっては現実世界でも「童〇」が時に神聖視される事例は多い)
タマキ「俺‥‥なんか申し訳ないから…外にでてる。とりあえずぬるたろ
を見てくるよ。ここは頼んだ。ミコトもつれてく。」
シキ「ああ・・・もうなんでもいいけど頼むわ。」
ついに壁の崩壊に耐えかねたアパートが歪みはじめ、住人達がただならぬ
事態に部屋から出て右往左往し始めた。
「なんだなんだ。地震か?」「2Fがやばいぞ!」
シキが力なく崩れ落ちる「終わった…。クレハもアブナイから外に出てくれ。。。。
とりあえずこのじいさんに鎮静化の魔術を…」
クレハ「う…うん。」
そのとき、見知らぬ和風装束(何となく巫女っぽい?)の子供っぽい女が
気配なく幽霊のようにシキの真後ろに立っていた。
そして無言のままシキの袖をくいくいっと引っ張る。
シキは振り返るが、もう驚きもしない。「またか…」
彼女はシキの前に進み、まっすぐに光る小さな仙人を見つめ深く一礼する。
そして何やら口に手を当てて通信を始める。口パクというかほぼ声は
聞こえない。
だが、仙人はぴたっと跳ねるのをやめて鎮まったように見えた。
彼は少し衣を正すとおもむろにシキに顔を向けた。
そして空中に浮いたかと思うと
「にゃん♪」
あっという間に言葉と光の残像を残して消えてしまった。
玄関から覗きこむアパート住人を含めた一同は皆あっけに取られている。
「ぬしには災難であったな?」
ミニ巫女が軽妙な笑顔を浮かべ、ついに口を開いた。
見た目に若干似合わない涼しげな声。
「なるほど…。おぬしがシキ…だな?
わしは琉毘と申す。近くの社におるでな。
またいつなりとも遊びに来るが良い♪ ではな。」
言い終わると同時に、彼女はスタスタと軽やかな動きで去っていく。
シキ「はあ・・ではでは・・・・」
既に陽が傾き、壁のヒビの間からは虹とともに綺麗な夕焼けが見えていた。
シキは、ぼんやりとその光を眺めていた
(つづく)
https://www.youtube.com/watch?v=gHRjTrE3PPE&list=RDgHRjTrE3PPE&start_radio=1




