28/29
苦い!‥もう一杯(黒汁)
15分後。
シキは若干震える手で最後の材料を加え、攪拌した。
黒くどろっとした粘度の高い試薬が完成する。
横にいるクレハが微妙な顔で見つめる…。
はっきり言って見た目はものすごく何とも言えない。
つーんと鼻にくる匂いが若干きつい。
シキ「……これでいけそうだな。」シキはポカリの水と一緒に試薬を飲み込んだ。
「……ぐっ……苦い‥‥クソ不味い…」
薬を飲むと同時に安心感からかどっと疲れが来る。
…1、2分後、頭の中の周囲の人間が立てる環境音が、
ゆっくりではあるが収まっていく……。
試薬にしては割と思ったより、ちゃんと効いてるみたいだ。
この調子で、もう少し完成度あげたらヤマトに連絡してやるか。
その刹那、ブーーーーーーーン。低く小さい飛翔音が急速に近づいてくる。
クレハ「シキ! 変なの来た!!」
開けっ放しの窓の外に、手のひら大の黒い飛行ドローンが見えた。
ところどころ赤い小さなライトが点滅している。
ドローンからヤマトの声が響く。「僕だよ、ヤマトだ! シキ! 大丈夫!?」
シキは苦笑しながら手を軽く振った。「……ああ、坊っちゃ……ヤマト。」
ていうかばっちり見てやがったな……あとでキツく言っとくか。
おまけにこいつはかなり気が早い(笑)
(つづく)




