20話 砂漠の村
「暑いですね~~」
カリウスがそう言うと、余計に暑くなる。
今、俺たちは砂漠のど真ん中を移動していた。。
「あとどのくらいなんだ、ワーグナー?」
茶髪の方はワーグナー、青髪の方はリアルナという名前だ。
すると、ワーグナーが答える。
「あと、少しですから辛抱してください!」
さっきから何回も言われているが、着きそうな気配はない。
そんなことを思っていると、リアルナが口を開いた。
「じゃあ、少しスピードを上げますか!」
そう言うと、リアルナは乗っているダチョウドリの手綱を強く叩いた。
ちなみに、ダチョウドリはこの星での大事な移動手段らしい、いわば馬みたいなもんだ。
「ただのダチョウだろ!」と突っ込みたくなるかもしれないが、そこは二人がそう呼んでいるので勘弁してほしい。
「しっかり掴まっていてください!」
リアルナがそう言うとともに、ダチョウドリは加速した。
先程の歩いていた時よりも、三倍ぐらいは速い。
これなら、村にすぐに着きそうだ。
「村が見えてきましたよ!」
ワーグナーがそう言いながら指を指した方向を見ると、建造物がたくさんある。
だが、遠目から見てあきらかに様子がおかしい。
村の半分ぐらいは普通なのだが、もう半分はなんか黒くなっている。
あきらかに異常だ。
「なあワーグナー、もしかしてあれをどうにかしてほしいのか?」
俺は、「たぶんあれだな」と心の中で思いつつワーグナーに聞いてみた。
「はい、向こうの岩山から一月ほど前に謎の黒いやつがあふれでてきて村が飲み込まれそうなんですよ............
なので、グレース様とカリウス様には、あの黒いやつから村を救ってほしいのです!」
やれやれ、簡単に言ってくれる......
だが、環境操作の魔法を使えばなんとかなりそうな感じだ。
そのまま俺たちは村に入った。
だが、村に人は誰もいない、あの黒いやつのせいなのか?
そんなことを思っていると、リアルナが口を開いた。
「今から村長を連れてくるので、お二人はここで待っていてください!」
そう言うと、二人は走ってどこかに行ってしまった。
すると、今まで黙っていたカリウスが口を開いた。
「なんか、ずいぶんと大変そうなものを引き受けてしまいましたね」
そんなことを言いつつも、カリウスの顔は笑っている。
「ああ、まったくだ」
しかし、これで村を救ったとなると彼らがどんなことをしてくれるか今からでもワクワクしていた。
「ようやく来たようですね!」
しばらくして、二人が戻ってきた。
しかし、もう一人増えている。
見た目は白髪のじいさんだ、おそらく二人が連れてくると言っていた村長だろう。
「お待たせしました!この村の村長です!」
ワーグナーがそう言うと、村長の老人は口を開いた。
「お初にお目にかかります、この村の村長をしているゲオルクと申します。」
挨拶からして貫禄が出ている、さすが村長なだけはある。
とりあえず、こちらも挨拶をしないと失礼だろう。
「初めまして、グレースだ」
「私は、グレース様の執事をやっているカリウスと申します」
俺たちが挨拶を終えると、ゲオルクは話を始めた。
「出会ったばかりで大変申し訳ありませんが、二人がお伝えしたとおり、この村はかつてないほどの窮地に陥っています。
ワーグナーとリアルナから、お二人は水や木を生み出せると聞いております。
どうか、この村をお救いいただけませんでしょうか!」
さすがは村長だ、物事を頼むときの気迫が違う。
まあ、ここまで来てしまったし、ここまで頼まれたのなら断るにも断れない。
しかし、やるとは決めても、その見返りは重要だ。
なので、俺はゲオルクにこう問いかけていた。
「救うは救うけど、その見返りは何だ?」
すると、ゲオルクは困ったような顔でこういった。
「この村だと、特に差し上げられるようなものはありません......................... できるとすれば、この星の情報を教えることぐらいですが..................... いかがですか?」
この解答は、字面だけ見ればしょぼ臭いものだが、まさしく、当時の俺達が一番欲していたものだった。
この星に移住すると決めて、この星に来たのだから、この条件は本当に嬉しいものだった。
「わかった、その条件で飲もう」
すると、ゲオルクはとても笑顔でそう言った。
「ありがとうございます!」
こうして、俺たちはたくさんの配下を加えたと同時に、
明日は諸事情により、投稿をお休みします。




