12話 寄生された燃料工場
俺たちはあの後、燃料工場に突入するための準備を進めた。
燃料工場では、警備ロボットとの戦闘が想定されるので銃火器をメインにして攻略することにした。
そして、下水道突破の翌日に俺たちは燃料工場へ向けて出発した。
燃料工場には北に半日ほど歩くと辿り着いた。
しかし、工場についた頃には夕暮れだったので、俺たちは野営することにした。
俺たちは、明日の突入に向けて最後の打ち合わせをすることにした。
「じゃあ、明日の突入に向けての最終確認をしましょう!」
そう言うとカリウスは淡々と話を始めた。
「まず、今回の突入の目標は宇宙船用の燃料の回収です。しかし、工場内の機材を動かして燃料を搬出するためには、中で作動している警備システムをダウンさせないといけないので、警備システムのダウンを目標とします」
俺はふと、疑問に思ったことがあったのでカリウスに質問した。
「作戦はわかったんだか、燃料を搬出したらどうやって宇宙港まで運ぶんだ?」
すると、カリウスは笑顔で質問に答えた。
「よくぞ聞いてくれました、それなんですが、これを見てください!」
そう言うとカリウスは腰のポーチからテレビのリモコンらしきものを取り出した。
そして、ボタンを勢いよく押した。
すると、後ろの方から機械が走るような激しい音が聞こえてきた。
俺は、後ろを振り返って音のなる方向に目をやった。
目をやった先には、トラックらしきものが後ろに止まっていた。
俺は驚いて、カリウスに質問した。
「こんなの、どうしたんだ?!」
するとカリウスは笑顔で答えた。
「昨日、宇宙港で見けたんですよ!なんと、自動で動くんです!」
その光景を見て、毎回カリウスには驚かされているなと思いつつ、俺はカリウスに言った。
「準備も整ったし、行くぞ!」
「はい!」
俺たちは燃料工場に入っていった。
燃料工場に入って真っ先に目に入ったのは、下水道で戦ったミュータントの触手が至るところに生えていて、動いている光景だった。
予想外の衝撃的な光景に、俺は言葉を漏らした。
「なんなんだこれは?!」
すると、カリウスは少し焦った様子で口を開いた。
「これは想定外ですね......」
俺は、気になってカリウスに質問した。
「まさか......ミュータントって、機械に寄生したりすんの?」
「はい.....」
「マジかよ!!!」
安全に探索できると思っていた、俺は思わず声をあげてしまった。
カリウスは俺のことを気にせずに、話を続けていく。
「しかも、ミュータントなんで普通に攻撃してきますよ......」
俺は、それを聞いて探索するのを躊躇ったが、ここしか希望がないので、しぶしぶ探索をすることにした。
幸いにも電源が生きていたので俺たちは襲ってくるミュータントの触手を斬り倒しながら探索を進めた。
五分ぐらい探索していると、俺はディスプレイと制御盤らしきものを見つけた。
ミュータントも寄生していなかったので、俺はカリウスを呼んで、制御盤を適当にいじくってみた。
しかし制御盤をいじくってみると、ディスプレイに、警備システム作動中と出てきてしまった。
ディスプレイを見てどうしようかと悩んでいるとカリウスが声をかけてきた。
「見てください!地図がありましたよ!」
カリウスはそう言うと、手に持っていた紙を見せてきた。
紙には、工場内の地図が書いてあった。
俺たちは地図を見つめた。見た感じ、工場は二つの棟に別れていた。
俺が、警備システムを解除できそうな部分を探しているとカリウスが地図上の右端を指差して言った。
「ここ見てください!もしかしてここなら警備システムを解除できるんじゃないですか!」
俺は、カリウスが指差しているところを見た。
すると、地図には警備室と書かれていた。
さらに、警備室がある棟は宇宙船用燃料生産ラインと書かれていた。
「でかしたカリウス!」
俺は嬉しくてカリウスに言った。
「このくらいは、当然ですよ!」
カリウスは自信そうな顔で言った。
俺たちは、警備室がある右側の棟に向けて進んでいたが俺は不安に思うことがあった。
相変わらず壁などに寄生しているミュータントには遭遇するのだが、警備ロボットには遭遇しないのだ。
警備システムが作動していなかった他の廃墟でも何体かは遭遇したのに、ここは警備システムが作動しているにもかかわらず、一体も遭遇しない。そんな状況に俺は、不安な気持ちを抱きつつも、前を歩くカリウスについていった。
結局、俺たちは警備ロボットに遭遇することなく警備室の近くに着いてしまった。
警備室の近くに着いたときに、それまで黙っていたカリウスが急に口を開いた。
「なんか、順調すぎません?普段なら遭遇するはずの警備ロボットにまだ遭遇してませんよ」
カリウスも同じことを、考えていたんだなと思いつつ俺は言った。
「俺も同じことを思っていたがここまでなんも遭遇しなかったんだからもう全部壊れてるんだろ」
「そうですかね......」
カリウスの不安そうな顔をよそに、前へ足を進めた。
だが、俺が足を前に進めた瞬間に突然、とてつもない大きさのサイレンが鳴り響いた。
「やっぱりなんかヤバイですよ!」
カリウスはそう言うと、肩に掛けていた銃を手に持った。
俺も肩に掛けていた銃を手に持とうとした矢先に、突然上から俺たちより少しでかいサイズの黒い玉が降ってきた。
ヤバイと思った俺は、すぐに玉に向かって発砲した。
しかし、なにかに効いたようには見えなかった。
そしてなにかは、スライムを握っているようなときに鳴るような音を鳴らしながら変形した。
そして数秒もたつと、黒い玉の中から人型のロボットが姿を現した。
そして、完全に姿を現したロボットは俺たちが反応する前に手を上げて俺たちに向かってレーザーを放ってきた。
いきなりのレーザーに反応できなかった俺は、レーザーをまともに喰らいそうだった、だが俺に直撃する寸前にカリウスが防御魔法で防いでくれた。
「なに立ち止まってんですか!!!」
その言葉でようやく我に帰った俺は、すぐさま刀を抜いた。
そして、俺はすぐさま距離を詰めた。
だか、突然俺の体は強い衝撃を感じた。そして気づいたときには、俺は壁に叩きつけられていた。
突然の出来事に俺は、なにが起きたかわからなくてロボットの方に目をやった。
なんと、ロボットはミュータントの触手を背中から何本か生やしていて辺りに振り回していた。
これはヤバイと思った矢先に俺の頭はクラクラしてきた。
どうやら頭を打ったらしい、遠くでカリウスがなにか叫んでいるようだったが、なにも聞こえなかった。
そして、俺の視界は暗くなっていった。
ミュータントの設定
・寄生型の生物
・なんでも寄生する




