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「あっついなー…」
世間は夏真っ盛り。
大学の食堂は冷房が入っているが、学生達で熱気へと姿を変えている。
「こんな暑さなのに夏休みがお盆からとか痛いよねー」
私の向かい側に座るアイが嘆く。
「そんな時こそ海よね」
私の隣に座るユウナが、暑さを微塵も感じさせない笑みを浮かべる。
(この人はいっつも涼しそうな顔なんだけどね…)
「海!いいっすね!」
「今年はまだプライベートビーチを使ってなくて。もったいないから行きましょう?」
「ぷ、プライベートビーチ…」
この貴婦人には尊敬を通り越して恐怖を覚えそうだ。
「どうせなら大勢で行こうよー!」
「え、あ、あはは…」
「…と、言うわけで海にレッツゴーなのだよ!」
談話室に集められた一同。
オオヤの提案に呆れる者、目を輝かせる者、興味のない者と様々だ。
「でもまだルチアちゃん帰って来てないよー?」
「ルチアちゃんいないと水上バイク乗せてもらえないー!」
双子が騒ぐ。
「大丈夫大丈夫。連絡したら今日帰るって言ってたしー」
オオヤに無理矢理言いくるめられたのだろうかと思う私。
「またまた今回も俺仕事なんだけど…」
「Don't worry!非番とチェンジしたから」
「…転職しようかな…」
頭を抱え落ち込む黒。
「俺は山派だ。強いて言うなら家派だ」
「そして君は今日から海派さ!」
もどかしさを解放するかのように、念仏を唱えながら壁に頭を何度も打ち付けるシン。
(か、可哀想に…)
「さあみんな、水着を買っておいで!」




