表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
62/133

52

庭師の足元。その近くの岩陰に隠れた私達。


「和花…お帰りなさい…」

「姉ちゃんただいまー。てか親父の肩にまた妙なもん憑いてるぞ」


父の肩にいる鬼神がキョロキョロしている。


(あれって雰囲気的なものじゃなかったんだ…)


どうやら皆に見えているようだ。


「お祓いして貰おうかしら…」

「だめだ!モトハルさんはワシの相棒だ!」


父は必死に鬼神を、モトハルさんを庇う。


「あー?前にも似たようなのいたじゃねえか」

「ゲンホウさんだったかしら…?」


父がうなだれる。


「ゲンホウさんは…この前プリン食べさせたら…あまりの美味さに昇天してしまった…」

「プリン食えるのかよ!」

「シン!気持ちは分かるけど落ち着いて!」

「てか色々突っ込みたいよな!」


思わず岩陰から飛び出そうとするシンを私と黒で抑える。


「ん?誰かいるのか?」


ルチアが庭に目を向ける。


「に、庭師さんだよー」


黒が声色を変えて庭師のフリをする。庭師もなぜかそれに合わせて口パクをする。


「…ならいいんだが…」


ホッと一息つく私達。


「なあ、"あの人"はまだ来てないのか?」


サヤカに向き直るルチア。


「もうすぐ来るんじゃないかしら…着替えないと怒られるわよ…」


ルチアはモトハルさんをつまみ上げながら困った顔をする。


「着替えるって言ったって…」

「もう…いい加減男物ばっかり買うのやめなさい…」


ルチアの手のひらで正座するモトハルさん。父が取り返そうと手を出すと、モトハルさんがそれを弾く。


「私の貸してあげるわ」

「姉ちゃんは着物ばっかりじゃんかー!」


しゃがみ込んでいじける父。モトハルさんは毅然としている。


「今着てるのよりマシでしょ…?」

「う…」


サヤカがルチアを引っ張って行った。



「誰に会うんでしょうね?」


岩陰からやっと顔を出す私達。


「俺はモトハルさんのほうが気になるんだが…」


庭師が切り落とした枝葉を頭にかぶっているシン。


「てかみんなモトハルさん見えてるのな」


庭師と固い握手を交わす黒。


「黒くんなんでさっきから隠れてるの?」


縁側に座って足をブラブラさせている父が聞く。


「いいですかお父さん、俺達がここに来ていることは内緒ですからね」

「ワシは君のお父さんではないが…もうどーにでもなーれ☆」


どうやら父は心に深い傷を負っているようだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ