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シンの部屋のドアをノックする。
「シンさん…いますか…?」
返事はない。
(どうしよう…ん…?)
部屋から何かの起動音が微かに聞こえる。
最近よく耳にするこの音は…
私は自室に急いで駆けて行った。
ソウルハンター伝。
インするなり辺りを見回しシンを探す。
「まだこの街にいるかな…」
もう他のフィールドに行ってしまったのだろうか。
「やっぱり探すのは無理だよね…」
ベンチに腰掛けうなだれる。
すると見知らぬ少女が私の顔を覗き込む。
「わっ!」
「ここでは物欲センサーに引っ掛かったとき以外落ち込むのはご法度よー?」
その少女はゴスロリな装備に赤毛、頭には黒い猫耳と尻尾もついている。武器も猫の手を模した手甲を背負っている。
「あ、あなたは…?」
「ミーはアカネコ。"キャットウォーク"の団長さっ」
アカネコと名乗る少女は誇らしげに胸を張る。
「キャットウォーク…?団長…?」
「む、知らないの?さては初心者さんだにゃ?」
アカネコは私に背を向け、ついて来いと促す。
「教えてあげよう。旅団システムというやつを」
「ここがミー達の旅団。"キャットウォーク"だにゃ」
アカネコに案内された施設は、どこもかしこも猫の家具と装飾だらけである。
そこいいるハンター達も猫に関係する装備を装っている。猫耳だったり着ぐるみだったり…
「わー…猫だらけ…」
「すごいでしょー?猫を限りなく愛する者たちで構成された旅団なのだ」
アカネコは私を黒猫ソファーに座らせる。
「それで…旅団って何なんですか…?」
「旅団って言うのは気の合う人同士で集まるコミュニティみたいなもの。一緒に狩りに行くのは勿論、定期的にある対人戦のイベントとかに参加する権利も有するのだ」
シンたちも旅団に入っていたりするのだろうか
「そんでもって今日は対人戦イベントの日!」
アカネコが人差し指を天に突き上げる。それに呼応するように団員達が唸りをあげる。
「そんでもってそんでもって、弓士がいなくて困っていたのだ!」
「…うん?」
彼女は私に猫耳を差し出す。
「はいこれ。さあやつらにエンヴィキャットウォークを見せつけるのだ!」
私はこの少女に着いて来てしまったことにこの上ない後悔を抱くのだった。




