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『私のお話はここまででございます』
「なんか悲しいお話だね」
永遠に思いを伝えられない2つ。
なんとなく"あの2人"のように思える。
「Atori、ありがとう」
『いいえ、こちらこそ聴いていただきありがとうございます』
Atoriは小さく手を振ると消えていった。
私はシンの部屋へ向かう。
「シンさん、私もインします」
「む、ひと狩りするか!」
体感型コントローラを装着し、シンと一緒に"ソウルハンター伝"を起動した。
「しかしなぜ急にインするなんて言い出したのだ?」
「なんかいてもたってもいられなくなって」
侍姿のシンが私の目の前にいる。
今の時間帯は1番ハンターが集まる時間だ。街は都会のように賑わっている。
「とりあえずノラもパーティに加えるか」
「あ、あのときの…」
シンと"ヴァスキ"を討伐した軍服の魔法使い。
「でも居場所わかるんですか?」
「あいつはいつも定位置にいるからな」
ギルド近くの街路樹の根元。ノラはいつもそこに立っているらしい。
「あ、ルチアさん…」
ノラがルチアと何か話している。
「…じゃ、頼んだからな」
「はいはい、了解しました」
ルチアがその場を去ろうとして、私達を見つける。
「珍しいな。ハルカちゃんも来てたのか」
「はい…あ、一緒に狩りに行きませんか?」
「前衛が今のところ俺だけだしな」
しかし彼女は首を振った。
「悪いけど俺はもう落ちるからさ」
「そうですか…おやすみなさい…」
「ああ、おやすみ」
ルチアがその場から一瞬で消えた。
「それなら私のフレ呼びましょうか?」
「うむ、頼む」
ノラが私達に歩み寄り、この世界での端末を開く。浮かび上がったディスプレイを素早く操作しメッセージを送る。
「…それで、何を狩りに行くんです?」
「鬼だ」
「お、鬼…?」
この世界には和と洋の世界観がある。
今回は和の世界で鬼退治をするようだ。
「じゃ、揃い次第行くからな」




