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「あれ、シンさんどうしたの?」
「黒さん達が酒飲み出したから…」
お酒の匂いからシンが私の宿泊部屋に逃げてきた。食事の後温泉に入ったのか、シンは普段束ねている髪を降ろしたままにしている。
(そういえばルチアさんがさっき黒さんに引きずられて行ったっけ…あと2年早く産まれてたらな…)
「む?浮かない顔してどうした?」
「なんでもないよー…」
いつか私も黒さんと飲める日がくるだろうか。
「なあ」
「うん?」
シンが少し挙動不審になっている。
「その…見られたのか…?」「何を?」
「…は…裸…」
「な…見られてないっ!」
絶対見られていない。そう信じたい。
「そ、そうか…それならいいんだが…」
なぜかそのことを心配し、安心するシン。というか心の傷なので触れないで欲しい。
「…」
「…」
沈黙が流れる。なにか話題を提案しなければ…
「あ、えっと…シンさんって髪すごく綺麗だよねっ」
「む、そ、そうか?」
シンも同じことを考えていたらしい。私に話しかけられてハッとする。
「触ってもいい?」
「ああ、構わない」
以前触れたときもそうだったが、絹のように柔らかで滑りのいい髪だ。
ユウナの髪もこんな風に綺麗だった。
「ん、やっぱこれいいな…」「ちょ…」
ついユウナのつもりで髪に顔を埋めてしまう。
「あっ、ごめんっ」
「っー…」
勢いよく顔をあげる。シンの顔は真っ赤だ。
「そういうの…反則だろっ…」
「わっ!シンさん!」
シンはそのまま気を失ってしまった。
どうしていいかわからず目を覚ますまで布団に寝かせることにしたのだった。




