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「なんでテツと双子いねえの?」


豪華絢爛な食事を前にして黒が不思議そうにしている。


「テツはともかくあの双子がご馳走を放棄するとはな」


シンはだいぶ回復したようだ。食事に箸をつける動きはぎこちないが。


「どうせ風呂覗いて地獄に堕ちたんだろ」

「なにっ」

「やだなー、地獄に堕ちただなんて人聞きの悪いー」


ルチアはさっきまでの惨劇が嘘だったかのように笑っている。


「俺たちもすればよかったな、シン」

「制裁を受ける勇気は持ち合わせていない」

「でもハルカちゃんの艶姿見たいだろー?」

「ぶっ!」

「なっ!」


思わずシンが咳き込む。私も同時に咳き込んでしまう。


「あとでテツに聞かせてもらわんとな」

「やめてくださいっ!」


黒が愉快そうに笑う。


「ハルカちゃん、ルチアと一緒に入ったんだろ?こいつ見た目によらずいい身体してるよな」

「えっ、そうですね…」

「誘導尋問に引っ掛かるなって!」


つい口を滑らせてしまいそうになる私を慌ててルチアが止めた。


「ったくー、別に減るもんじゃねーだろー」

「そういう問題じゃない!」








ところ変わってテツと双子の宿泊部屋。


「あとちょっとで楽園を拝めたのにー…」


テツが布団に寝かされている。枕元にはタライだった木片が散らばる。

テツの上にカズとコウメイがちょこんと乗っかっている。


「そういえばカメラで写真撮ったよー」


カズが思い出したように隠していたカメラを取り出した。


「よくやったぞ我が同士!…って何も写ってねえじゃん!」


どの写真を見ても湯気で真っ白だ。


「わーほんとだー」

「これが自業自得ってやつかー」

「こんなになってまで頑張ったってのにっ…!」


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